ソ連時代の芸術写真がサザビーズに

ソビエト連邦時代に撮影された数々の芸術写真が、ロンドンのサザビーズでオークションにかけられた。
ソビエト連邦時代に撮影された数々の芸術写真が、ロンドンのサザビーズでオークションにかけられた。ソ連時代の写真家による 前衛的な155点の作品コレクションでは、その当時の人々の生活を垣間見ることができる。そのうちの34点の販売が成立し、総売上額は31万3,250ポ ンド(1ポンドは約150円)におよんだ。このスチール写真はエストニア人の写真家イシ・トラピードによる『スピード』とよばれる作品で、その落札価格は 2,250ポンドだった。
ここから先の作品は、1959年〜2004年の間に撮影された写真で、この国をソ連政府の視野の外側から描写したものだ。この写真は、エフゲニー・ラスコーポフによる『沈黙』と呼ばれる作品で、その評価額は1,500〜2,000ポンドである。
この写真は1996年に撮影されたエフゲニー・モホレフによる『アジス』という作品で、『サンクトペテルブルクの青年たち』とい う作品群に含まれるものだ。これは、同じ写真家による7点の他作品と共に5,000ポンドで落札された。
この象徴的な写真(1965年撮影)はアンタナス・ストクスによるもので、多くの国際的な雑誌の表紙を飾った。リトアニア人のこの写真家は、作家のジャン=ポール・サルトルがリトアニアを横断する旅をした際に、彼の体験を記録するよう依頼された。落札価格は7,250ポンドだっ た。
同じくアンタナス・ストクスによるこの写真には『記念すべき新時代の幕開け〜 同志よ、さらば!』という題がつけられ、もう1枚の写真と組み合わせてオークションにかけられたが、その推定評価額は6,000〜8,000ポンドだ。
これは、ソビエト時代の写真のユニークなコレクションで、その中には、1980年代モスクワのパンクロック運動をフィルムに収め たイーゴリ・ムーヒンによる写真が含まれている。この写真家による『大都市の若者たち』シリーズのうちの2枚の写真は、6,000〜8,000ポンドの評 価を受けている。
セルゲイ・ボリソフのモスクワ作品群(1988年)に含まれるこの写真は、1,500ポンドで落札された。これらの写真は、ソビ エト政府が公にプロパガンダに利用した画像とは対照的であると、このオークションのキュレーターは解説する。
アレクサンドラス・マチヤウスカスは、リトアニアで指折りの写真家だ。彼は同国の遠隔地にある村々を訪ね歩き、地元住民の日常生 活をレンズでとらえた。『市場で』と称するこの写真は、他の2つの作品と共に4,000ポンドで落札された。
ボリス・ミハイロフによるこの作品は、13,750ポンドで落札された。この写真は、アニリン染料を使って手で彩色されている ところがユニークだ。ミハイロフは、旧ソ連でも最も重要な写真家の1人であるとみなされている。
ヴィタリー・コマールとアレクサンドル・メラミドにより、赤の広場で写真の撮影方法を教わったサーカス用チンパンジーのミッ キーによる写真。全部が一組となって競売に掛けられたミッキーの18枚の写真は、50,000ポンドで落札された。
当時の写真家たちは、芸術や文化の公的な仕事の副業として、つい最近の1990年代までは”アンダーグラウンド”の作品をより 前衛的な場所で展示していた。彼らはまた、様々な技巧も試した。もう一人のリトアニア人写真家ヴィタス・ルックスによる『旅行』作品群のうち3点は、 1,500ポンドで落札された。
この作品を含む、アレクセイ・ティタレンコの作品5点の評価額は、6,000〜8,000ポンドだ。このようなコレクションのおかげで、ロシアとソ連崩壊後の写真の人気が高まりつつある。