宇宙からの写真

マクシム・ヴィクトロヴィチ・スラーエフさんは、ロシアの宇宙飛行士。空軍大佐で42歳だ。宇宙飛行中にブログを書いたロシア初の宇宙飛行士となった。
マクシム・ヴィクトロヴィチ・スラーエフさんは、ロシアの宇宙飛行士で、ロシア連邦英雄の称号をもつ。空軍大佐で42歳だ。宇宙飛行中にブログを書いたロシア初の宇宙飛行士となった。雑誌「Wired」は、宇宙関連ブログのなかで、彼のものが一番楽しく面白いと認めた。
スペースシャトル「エンデバー」の米国人乗組員の作業。仕事は「優」の出来栄えで、3回宇宙遊泳を行った。この時シャトルは、国際宇宙ステーション(ISS)のアメリカ居住区のために新しいモジュールを運んできた
国際宇宙ステーション(ISS)ではどんなカメラが使われるのだろうか?ここにある撮影機材はすべてプロ用だ。レンズも様々で、パノラマ撮影用、夜間用、居住空間内用、大画面用など全部で15種類ほどある。要するに、カメラもビデオも何でもありだ。
マクシムさんは、宇宙での自分の生活をいつもユーモアたっぷりに描写する。「ほら、無重力空間では何でも飛んでいるでしょう?食べ物もスプーンも私自身も」。
ISS での生活は分刻みで全部決まっている。毎朝、宇宙飛行士は健康診断を受けなければならない。心身を快調に保つため、毎日の身体トレーニングが不可欠だ。
ロシアは、常に軌道上に誰かを送り込んでいる数少ない国の一つだ。ISSのロシア居住区には絶えずクルーがいる。現在のところ2人だが、3人に増員される予定。米国人飛行士とは毎日3~4回顔を合わせる。
米国にはロシアの持っていないものがあるが、ロシアにも米国にないものがある。例えば、ISS からの予定外の緊急避難は、ロシアのソユーズ宇宙船でのみ可能だ。
宇宙は人間にとって途轍もなく厳しい環境だ。宇宙という真空では、いくつかの好ましくない要因が重なると、それに匹敵するような悪条件は、地上にはほとんどない。せいぜい猛火にまともに焼かれるくらいか。宇宙飛行は、真空、無重力、大きな寒暖の差、電離放射線の被曝といった悪条件下で行われる。だが、こんな状況でも、人間は単にサバイバルするばかりか、作業して成果を上げる術を身に付けた。
科学研究プログラムのかなりの部分は、生物医学と生物学の実験だ。無重力状態での植物の生育の研究は、将来深宇宙へ飛行するために欠かせない。なぜなら、その際に植物が、生命維持の重要な一手段になるからだ。
ロマン・ロマネンコさんは、マクシムさんの親友の一人。「私とロマンは、同時に飛行士に選抜されて以来、12年の付き合いです」。ちなみに、ロマンさんは、父もやはり宇宙飛行士で、“宇宙飛行士一家”だ。
無重力状態の例。こうやって睡眠をとる。
マクシムさんは人気ブロガーであるばかりでなく、テレビ番組のリポーターでもある。あるテレビ局と共同で、科学教育番組のために、ISS で撮影している。
朝の洗顔のような簡単なことさえ、ずい分風変わりなものになる。たったコップ一杯の水で、洗顔も歯磨きもできる。頭を洗うには、髪の毛に水を“塗り付け”ねばならない。髭剃りも似たようなもので、泡を塗って剃る。
ISSのロシア居住区には、イコンが4つある。聖書と大きな十字架もある。この十字架は、故アレクシー2世総主教が、ロシア連邦宇宙庁(ロスコスモス)の幹部に贈ったもので、2006年にソユーズТМА-8宇宙船が運んできた。
マクシムさんは、自分が宇宙発のブログを書く理由について、こう説明する。「ロシアの子供たちのほとんどが、スペースシャトルは耳にしたことがあるのに、ガガーリンやソユーズ宇宙船についてはあまり聞いたことがない――。こんな状況であることに気がつきました。実際、宇宙で何が起きていて、どんな活動をしているのか、どんな研究プログラムを遂行しているのか、ほとんど知られていないんです」。
現在、ISS を拡充する作業が行われている。最近、新型研究モジュールMIM-2がドッキングした。まもなく、もう2つの新モジュールがお目見えする。これとともに、ロシアの研究プログラムも、拡大し、発展していくことだろう。

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