日本とロシアの諺:三日坊主

ロシアの諺でこれに比較的近いのは、「一週間に金曜日が七日ある」(Семь пятниц на неделе)。気分や決定がコロコロ変わり、しょっちゅう約束を破るような人間について、「あいつは、一週間に金曜日が七日ある」と言う。

画像提供:スヴェトラーナ・ゴンチャローワ/ジャパンハウス

 この諺は、かつて金曜日には、仕事をせずに、いろんな取り決め(とくに商取引)を行ったところから来ている。要するにバザールの日であり、この日に、どの品をいつ納品するかといったことを決めたわけだ。だから、毎日金曜日ということは、毎日約束を反古にして、契約を結び直すことになる。

 詩人プーシキンは、「スミルディン(*出版業者)は、私を災難に陥れた。この商売人は、一週間に金曜日が七日あるのだ」と嘆いたことがあるが、これも、諺の由来を見ると、実によく分かる。

 一方、三日坊主というと私が思い出すのは、『今昔物語』で比叡山の若い学僧が、才能はあるのに、女好きでちゃらんぽらんで、なかなかものにならなかったところ、彼が信仰していた虚空蔵菩薩が絶世の美女に化けて、うまく誘導し、ついには大智識にするというお話。とても羨ましかったが、私にはそういうことはなかったなあ。