日本とロシアの諺:損して得取れ

画像提供:スヴェトラーナ・ゴンチャローワ/ジャパンハウス

 ロシア語でこれに比較的近いのは、「良い事のない不幸(リーホ)はない」«Нет лиха без добра»。

 リーホは、前回書いたように、古代スラヴの神話に登場する悪霊だ。日本の疫病神に近い存在で、不運、不幸や悲しみを体現し、片目の痩せた女の姿をしている(片目であることから、十分意識されていない危険の投影と考えることもできる)。

 したがって、このロシアの諺は、どんな不幸、不運にも、何かプラスの要素がある、という意味になる。

 そこで、「人間万事塞翁が馬」、「禍福はあざなえる縄の如し」、「損は儲けの始め」、「損して得取れ」・・・とつながり得るわけだ。