ジェド・モローズは存在する！ 私たちは新年の前夜にロシア版サンタの邸宅を訪れた（写真特集）

　ジェド・モローズはどこに住んでいるだろうか? もちろん北の方だ！ より正確には、ヴォログダ州のヴェリキイ・ウスチュグに住んでいる。ここに彼は家を２軒持っている。市内の中心地の通りの１つにある街の家とモロゾヴィツィ村近くの邸宅だ。

　ここでは一年中新年の雰囲気が漂っているが、一番盛り上がるのはジェド・モローズの誕生日である１１月１８日以降である。ロシアの北部ではこの日から冬が始まると考えられている。新年の前に彼のところを訪ねに行った。

おとぎ話を訪ねて

　私たちが屋敷に入ると、ジェド・モローズは「私にとって最も暑い季節がやって来た！」と言った。毎日毎日どんどんお客さんが増えてきて、ジェド・モローズはそれをとても喜んでいる。

　ジェド・モローズの敷地は広範囲にわたり、子供の遊び場、マーケット、鍛冶場、ゲストハウスなどがある。ジェド・モローズは自分自身でそこをすべて回り、チェックする。

　「私はウィンタースポーツ全般が大好きですが、何よりも子供たちと魔法の滑り台でスノーチューブで滑るのが好きです!」と彼は言う。

　敷地内のすべてが本当に魔法のようだ。屋敷の近くに立っていると、おとぎ話「カマスの命令」に登場するエメリャの光るペチカが通り過ぎていく。もっと詳しく見たかったが、速すぎて追いつけなかった。とてもすばしこい。

　おとぎの森の小道でバーバ・ヤガーに会った。彼女はコシチェイに電話した後、自分の森電話を充電しようとしていた。

　バーバ・ヤガーから、実は彼女が美しいワシリーサであり、単に魔法にかけられているだけであることを教えられる。そしてその魔法を解くには、彼女の小屋に行く必要がある。分かった。あなたの言葉を信じよう、バーバ・ヤガー。いえ、ワシリーサ！

　この小道は謎に満ちている。森の奥で私たちはたき火を見つけた。その周りで、おとぎ話の「十二か月（森は生きている）」のようにジェド・モローズの助手であるペトルーシカ、カラス、ウサギが暖をとっていた。森の中はジェド・モローズが溶けないように寒くなっている。

　ジェド・モローズ自身は常に邸宅に住んでいる。「朝早く起きて、冷水で顔を洗い、運動をします。毎朝ですよ！」ジェド・モローズは言う。

　「朝食にお粥を食べるのが大好きです。それから私は書斎に座って手紙を整理し、客に会い、フェスティバルや祝賀会を企画します」

　邸宅の中には図書室、天体観察室、童話を保管する部屋、贈り物の部屋など１２の部屋がある。やはりジェド・モローズも贈り物を受け取るのが大好き。もちろん！ 子どもも大人も、そして他の地域から来た冬のキャラクターである「同僚たち」も彼をお祝いする。

　「もっと頻繁に会いに来てください！ 私たちの友情もさらに深まりますように！」とジェド・モローズは願っている。 

街の家で

　ジェド・モローズは市内の街の家にもやって来る。これが彼の最初の家だ。

　彼のお手伝いさんが私たちに語ったところによると、１９９０年代後半に長い放浪を経て故郷ヴェリキイ・ウスチュグに戻ったとき、彼はここに住むことを決意したという。この家は１９世紀後半の商人の家である。

　ここではジェド・モローズの最初の玉座やおとぎ話のもの、そして「善い行いの本」も見ることができる。

　「ジェド・モローズは雪の模様を通して私たちを観察し、善い行いを書き留めてくれます」とお手伝いさんたちは語った。「その行為がどれほど善いことであるかを判断するために『善い行いの秤』が使われます」

　彼はみんなへの贈り物が入った底なしの袋も持っている。贈り物は袋の中で無重力になり、おじいさんでも持ち運ぶのが難しくない。

　ジェド・モローズは自動誘導スキーで行きにくい場所にも行くことができる。誕生日には、それぞれ異なる季節を象徴する４本の魔法の杖をもらった。その杖はジェード・モローズの家の書斎で見ることができる。

ジェド・モローズに何をお願いするのか？

　街の家の隣にはジェド・モローズの郵便局もある。これまでに彼が受け取った手紙の数は５００万通近くに達する。それらはすべて彼の郊外の邸宅に保管されており、新しい手紙は市の郵便局で分類される。

　「１０月の初めには１日２０通の手紙が来ていましたが、全く来ない日もありました。そして今、その数はすでに数千に達しています」と郵便局の助手たちは語った。「昨日は２６３３通の手紙を仕分けして、今日は１０８３通の手紙を仕分けしました」

　手紙は地域や国ごとに分けられて、善い手紙、創造性のある手紙（絵、詩、歌）、社会的な手紙などさまざまなカテゴリにも分類される。手紙コンテストもよく開催される。もちろん、ジェド・モローズは全員に返事を書き、贈り物も送るようにしている。

　「心配しないでください、皆さんからのメッセージは全て読んでいます」とジェド・モローズは私たちに言った。

　「老人である私にとって、大きな子供も小さな子供も、みんな同じです」とジェド・モローズは言う。「もちろん、子供たちは最新のおもちゃ、電話、コンピューターを求めますが、何よりも彼らがこう書いてくるのが好きです。『おじいちゃん、おばあちゃんが病気にならないように、お父さんがいつも元気に仕事をして、お母さんともっと家で一緒にいられますように』」

　ジェド・モローズが良い休日を過ごせますように！

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