ロシアに関するもっとも有名なステレオタイプの一つが、ロシア―とりわけシベリアはいつでも寒いというもの。もちろん、シベリアの冬は実際、長く、雪深いが、ロシアの他の地域の夏はどんなものなのだろうか?2023年6月に撮影された写真を見ていただこう。
モスクワの夏は概して、かなり快適である。気温は20〜25度で、暑い日には、散水車が通りに出動する。またモスクワには公園がたくさんあることから、人々は公園の木陰で涼をとることができる。
ペテルブルクの夏で忘れてはならないのが、白夜である。この白夜は、ロマンティックな人々を魅了し、そして街を特別、美しいものにしてくれる。サンクトペテルブルクはフィンランド湾(バルト海)の岸にあり、とても暑い日でも時折、急に雨に変わることもある。
ロシア最西端のカリーニングラードもバルト海に面しているが、この地域の夏は穏やかで過ごしやすく、気温が25度以上まで上がる日はほとんどない。しかも、カリーニングラード近郊、とりわけビーチは夏の休暇先としてとても人気がある。
シベリアの夏は短いが、とりわけ南部はとても暑い。ノヴォシビルスクでは6月の1週目、35度という暑さとなった(それより高かった地域もあった)。こうした気温は数日続くだけで、なんとか「リゾート」焼けできる程度である。
オムスクとクラスノヤルスクも状況は似ている。しかも暑い天気が急に雨に変わったり、冷え込んだりすることもある。そこでシベリアには、夏の間に雪が融けず、残ったままの場所もある。
変わりやすい気候に慣れているのは、ロシア北部のヤマル半島の人々である。ここでは6月に突然雪が降ることもあれば、8月に雨や冷え込みに襲われることもある。本当の「夏」は7月とされている。この時期の気温は安定して25度を上回る。また6月から8月にかけては白夜の季節が訪れる。概して、とても面白い気候と言える。
クラスノダール地方はロシアでもっとも暖かい地域であり、冬でもあまり雪は降らず、気温が零下に下がることもあまりない(山々ではある)。黒海沿岸のリゾートシーズンは6月初旬に始まるが、水が暖かくなるのは7月、気温がグッと上がるのは8月である。
ヴォルガ沿岸の6月はまだ涼しいこともあるが、7月には本格的な夏がやってくる。カザンの夏の娯楽である、グラド・シヴィヤシスク島、古い町ボルガール、青い湖などへの川下りはとても人気がある。
ウラル地方は、シベリアと同様、夏はかなり暖かく、かなり暑い日もある。とはいえ、人々はこの時期でもジャンパーを手放さない。というのも、太陽が沈んだ後、ペルミやエカテリンブルクではかなり気温が下がるからだ。
ロシアの多くの市民が、ロシアでもっとも降雨量が多いのはサンクトペテルブルクだと信じて疑わないが、気象庁は実はそうではなく、もっとも降雨量が多いのは極東のサハリン、クリル諸島、カムチャツカ、プリモーリエだとしている。ウラジオストクでは6月の最初の数週間、強い雨が降った後、30度まで気温が上がり、また15度に下がった。
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