バーバ・ヤガーのレゴやロシアのおとぎ話をテーマにしたレゴを作ったペテルブルクのアーティスト、アルチョム・ビジャエフが、今度はロシアでもっとも一般的な住宅である高層パネル住宅のコンセプトを発表した。
パネル住宅は鉄筋コンクリートでできた集合アパートである。ソ連時代は国じゅうにこれと同じようなアパートが建てられ、ある種、国を一つにまとめる絆のようなものになった。ウラルにいても、モスクワにいても、ハバロフスクにいても、同じ建物を目にすることになったのである。 そして今、国民の半分がパネル住宅に住んでいる。
レゴセットの主要人物は、このロシアのパネル住宅の住人たちである。ドアホンのついた鉄の扉から建物の中に入ることができ、ダストシュートがついたアパートの階段を昇って行くこともできる。
部屋の中にも典型的な日用品が備わっている。たとえば鉄製のセントラルヒーティング、そして壁に掛けられたソ連の絨毯などである。
アルチョム・ビジャエフのコンセプトは、フードデリバリーサービス「デリバリー・クラブ」からのオーダーによって作られたため、セットには配達人がたくさん含まれている。「アルチョムと一緒に、様々なデリバリーサービスの配達人を入れた本物のロシアらしい作品を考えました。しかし、配達人のフィギュアは、街の生活を模したどのセットにも加えることができます」と「デリバリー・クラブ」は説明している。
「デリバリー・クラブ」は新型コロナウイルスの感染拡大後、配達人たちは真のヒーローになったと指摘する。また配達人をレゴに登場させることで、彼らの社会的地位が高まることを期待しているという。ちなみにレゴの配達人たちもちゃんとマスクを着用している!
配達人たちは、スーパーで買った荷物を運ぶのが難しい老齢の夫婦や、足を怪我して、家から出られずコンピューターゲームをしている若者を助けている。
パネル住宅のコンセプトはレゴ・アイデアズのサイトで発表されている。十分な票数を獲得すると、店舗に並ぶことになる。このコンセプトを商品にするため1票を入れてくださる方はこちらからどうぞ。
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