長期間にわたって存在しつづけるこの手強い大きなユジノ・サハリンスクの水溜り。2020年9月に地元住民のニコライさんは、この水溜りをソーシャルネットワークを通して人々に知ってもらおうと考えた。この水溜りはすでに長年にわたって、地域の名物となっているからである。
水溜りが現れたのは1994年。2014年に住民たちは政府に対し、対処してほしいと要請したが、道の改修工事は延期に延期が重ねられた。最初は2017年、そして現在は2024年まで延期されている。
こうした扱いに耐えきれず、この水溜りがネット上に登場し、語り始めた。「こんにちは!わたしはユジノ・サハリンスクのチホオケアンスカヤ通り10番地の近くの水溜り。わたしはもう25歳で、インスタグラムのアカウントを取得するのに十分な年齢だと思ってます(笑)」。
4日間で、この水溜りのアカウントにはおよそ3,000人のフォロワーがつき、その場所は地元のメディアや役所の注目を集めることとなった。そして1週間後、ようやく地元の職員たちが水溜りの穴を塞ごうとした。
水溜りのアカウントでは写真が投稿され、不審げにこう綴られた。「重機を使って入れられたのは、乾いた泥かな。大雨が降れば、また皆さんにお会いできると思います」。
そしてその予想は的中した。1週間後、伝説は再び蘇った。
「はーい!わたしがいなくなって寂しかった?わたしも皆さんに会えなくて寂しかった。上から掛けられた覆いの意味を失わせるくらい、寂しかったわ。今日は素敵な雨が降ってる。だからわたしに会いたい人がいたら誰でも会いにきてね。待ってます!一緒に楽しい時間を過ごして、わたしをバックに自撮りしてね」。
10月末、水溜りはサーフボードの上に立ってアイロニカルな写真を撮る最高のロケ地となった。インスタグラムのアカウントで、水溜りは、政府に対して、観光名所リストに含めてほしいと呼びかけている。
一方、ユジノ・サハリンスク市長もソーシャルネットワーク「テレグラム」上のチャンネルで、水溜りに呼びかけた。「こんばんは、尊敬する水溜りさん!わたしたちはもうお互いを知っていて、あなたは市の経済部門の専門家たちの間ではすごい有名人ですよ。いいお知らせがありますよ」。
市長によると、水溜りは2023年に修繕されることになっていたのだが、その計画を来年に前倒しすることが検討されているという。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。