ロシアがOPEC(石油輸出国機構)からの原油減産プランを拒否し、原油価格が下落したのを受け、ルーブルの為替レートも下落した。3月9日、外国為替市場の(ロシア市場は祝日のため休場)対ドルレートは75ルーブルを上回り(それまでは65ルーブルを保っていた)、対ユーロレートは85ルーブルを上回った(それまでは72–74ルーブル)。
これを知り、パニックを起こした人もいれば、ドルを購入した人もいる。しかし1998年、2008年、2014年の危機を経験したロシア人は通貨レートの下落には慣れている。そこで多くのロシア人がミームで反応した。中でもこの悲しいニュースに対するもっとも面白い反応を紹介しよう。
まずロシア人はルーブルに新しいマークを考案した。
「昨日は(3月8日の国際女性デーのため)誰もがチューリップを買ったが、買わなければならなかったのはドルだった」とインスタグラムに書いているのはアクサナ・ハンメドワ。
ユーザー@Lale4kaにとってこのニュースは予想しないものだった。
ツイッターユーザー@oneteacher2jobs は、休暇を取ろうとしていたのだが、その計画はルーブルのレートが下落したため頓挫した。
「わたし:ローンも払い終えたし、今年は5年ぶりにやっと夏休みの旅行をするつもりだ。スペインかギリシアかイタリア。ひょっとするとアメリカにも行くかも。知り合いが来いって言ってくれているから。
ユーロのレート:頑張れ、兄弟。
ドル:笑
コロナウイルス:ノーコメント」と@oneteacher2jobsはソーシャルネットワークに綴った。
もう一人のユーザーはルーブルにオオバコを貼り付けた。ロシアでは、オオバコは多くの病気を治してくれると信じられている。
ユーザー@chigirinは、ルーブルのレートは、コロナウイルスからロシアを守るためにわざと下落されたのではないかと推測している。
@chigirinはツイッターにこう書いている。「これはコロナウイルスから国を守るもの。誰もこんなレートでは国外に出ようと思わない。これは戦略ルールである。そしてシェールオイルの価格も下落する。ただし3年くらいは我慢しないとね」
そしてもう一人のツイッターユーザーはルーブルをスタンリー・キューブリック監督の映画「シャイニング」の主人公と比較している。
また多くの人が、ルーブルが下落した後、預金がどうなったかについての説明を試みている。
ワシーリー・エスマノフは、「ちょっと手を動かしただけで、投資ポートフォリオ(書類を運ぶ平らなケースの意)が投資クラッチバッグに変わる」と締めくくっている。