「1950–1960年代の幼年時代」
Irina Verkhgradskaya イリーナさんは小さいときから布の人形を作り、その人形の洋服をたくさん縫った。この趣味は大きくなるまでずっと変わらず、15年ほど前からは、人間をより「生き生きとしたもの」にするプラスティックやポリマークレイを使うようにもなった。
「一つ一つのフィギュアは、単なる人形ではなく、一人の人間の模型であり、わたしはこの人形の人生を共に生きています」とイリーナさんは語る。
「バルコニーにて」
Irina Verkhgradskaya イリーナさんは文学作品の登場人物や歴史上の人物、また民族衣装のモデル、テーマごとの場面の小物なども作っている。
「高利貸しの老女」
Irina Verkhgradskaya すべて、細部にわたって考え抜かれている。防水加工のテーブルクロスに置いた熱い鍋で焼けた跡まで。
「フョードルの悲しみ」
Irina Verkhgradskaya・・・またはお茶のパッケージの小さな絵も。
「土曜のディナー」
Irina Verkhgradskayaイリーナの作る主人公たちは日常の悩みや喜びや悲しみを抱えるごく普通の人々である。
「鶴を見る」
Irina Verkhgradskaya イリーナは作品の題材を自身の幼年時代から取ることもある。たとえば、彼女は母親が新年の洋服を縫ってくれたことをよく覚えている。そしてその記憶をミニチュアで表現している。
「孫との対話」
Irina Verkhgradskayaあるいは老女が、孫の写真を眺めながら、「遠く離れた」彼女と会話する。その細かさと正確さには驚かされる。古いタンスから毛糸玉、キャンディ、日めくりカレンダーまで、すべてが本物さながらである。
イリーナさんの作品でもっともよく表現されているのが老人だ。もっとも心動かされるのが「わたしの親愛なる老人たち」と題されたシリーズ。このシリーズでイリーナさんは、誇張することなく、現在の高齢者たちの生活そのものを細かく描いている。
「老人ホーム。ボランティアがやって来た」
Irina Verkhgradskayaいくつかのシーンは涙を誘う。ソーシャルネットワークのユーザーたちはイリーナさんの作品についてこのような反応を見せている。
「老人ホームにて。秋」
Irina Verkhgradskaya「捨て子」
Irina Verkhgradskaya イリーナさんは自身の作品が何をモデルにしたものかについてに、さまざまなストーリーを話すことができると言う。たとえば、あるとき、老夫婦のところでデュマの「ブラジュロンヌ子爵」が置かれているのを目にしたのだが、そのとき、妻がジャガイモの皮をむいたり、料理をしている間に、夫が自分の好きな小説を彼女に読み聞かせているというストーリーが頭に浮かんだのだそうだ。
「ブラジュロンヌ子爵」
Irina Verkhgradskaya イリーナさん自身が一番気に入っている作品の一つが「もっとも幸せな日」。白いドレスに身を包んだ新婦が祖母を抱きしめている。
「もっとも幸せな日」
Irina Verkhgradskaya イリーナさんは、いくつかの作品は非常に作るのが辛くなるときがあると打ち明ける。ときどき、心を落ち着かせるために手を止めなければならないことがあるという。
「出征軍人」
Irina Verkhgradskaya第二次世界大戦の戦勝記念日をテーマにした作品もある。
「祝日の前夜」
Irina Verkhgradskaya イリーナさんは、自分のミニチュアに対するコメントや感想を読むのは非常に嬉しいと話す。
「ベランダで」
Irina Verkhgradskaya 多くの人が彼女に感謝し、感想を伝え、「イリーナさんの作品を見てすぐに自分の祖母に電話をかけました」とメッセージを書いてくるという。
「いいお湯を」
Irina Verkhgradskaya「イリーナ・ヴェルフグラツカヤ」
Irina Verkhgradskayaロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。