2018年のコメディ「私は痩せる」の撮影のために、23歳の新星サーシャ・ボルティチは20kgの増量を余儀なくされた。子供の頃から、ものすごく細い方ではなかったこともあり、彼女はこの試みを快諾した。その結果、彼女だと認識できない程まで太ったが、最も大変だったのはその後だった。1か月で、今度は逆に15kg減量しなければならなかった。それはストレスフルな時間だった。厳しい食事制限と、沢山の運動に加え、彼女は挫折も味わった。その結果、彼女が演じた、太ったことでスポーツジムのインストラクターの彼氏にフラれたヒロインと、同じ苦しみを体現することに成功したのだった。
いまとなっては、ベズルコフが演じたことが“無い”役を探す方が難しい。偉大な詩人プーシキンをはじめ、エセーニン、ヴィソツキー、そして映画『マステルとマルガリータ』ではイエス・キリスト役まで演じた。
しかしながら、2000年代初頭には、彼といえば一つのイメージしかなかった:90年代の犯罪について描いたカルト的なテレビドラマ「ブリガーダ」のギャング、サーシャ・ベールィイ役だ。そのイメージから脱却することを決め、ベズルコフは小さな町の警官役に挑戦した。候補に名乗り出たもののすぐには役を得ることが出来なかったが、彼は15kg減量し、体を鍛え上げた。
彼女と言えば、ホームコメディー「デフチョンキ」でサラトフから首都を征服に来た友達役が記憶に残る。デニソワは、賢い新進気鋭のキャリアウーマンだが、毎晩冷蔵庫から離れられない女性の役を演じた。シリーズ中、彼女は役のために10kg増量したが、撮影後すぐに減量した。視聴者やファンは彼女の真の姿に驚いた。
人気シリーズ「フィズルク(体育教師)」で、ポリーナは違法な手段で巨額な富を築いたビジネスマンの娘で無邪気な女学生の役を演じた。これは、演劇教育を受けていなかったポリーナにとって初めての女優業であった。彼女は大学で心理学を学んだ後に、演劇スタジオへ通い、オーディションに参加した。ラッキーなことに、彼女はこのシリーズの役として目に留まった。
女優デビューのために、彼女は10㎏増量した。ドラマのイメージ、そして内気な10代の女の子を演じるためには、増量を免れることは出来なかった。元の体型に戻すために、彼女は1か月もの間厳しい食事制限を強いられた。野菜とパール大麦しか食べられなかったのだ。
彼女はもっと大変だった。女帝エカテリーナ2世の役のために、彼女は13kg増量しなければならなかっただけでなく、18世紀の様子を体現するために、膨大な量の文献を読まなくてはならなかった。特に体重を急激に落とす必要もなかったので、彼女はスポーツや、厳しすぎない食事制限によって、徐々に元の体型に戻していった。
コドチェンコワの名前を聞いて多くの人が連想するのは、ブロンドの髪と真っ赤な口紅が特徴のスラっとした背の高い小悪魔的な女性だ。これはまさに彼女が一番最近演じた役の印象だ。しかしながら、彼女が最初に映画で役を演じた時は、20kg増量し、まさにルーベンスの貴婦人の様相で登場した。スタニスラフ・ゴヴォルキン監督は戦前を描いた自身の作品「女性に祝福を」において、彼女がまさに豊満で若々しい夫人役を完璧に体現しているのを目の当たりにした。
ソ連時代の女優達も、役のために多くの準備を重ねてきた。レオニド・クヴィニヒッゼ監督はメリー・ポピンズ役のために多くの女優を試してみたが、これぞという人物に出会えなかった。ナタリア・アンドレイチェンコも候補に挙がったが、彼は反対した。数年前にアンドレイチェンコは映画「シビリアーダ」で真のロシア人女性を演じていたのだが、とってもふっくらしていたのだ!アンドレイチェンコは監督にどうすれば良いのか、と質問したところ、「完璧なレディ」であることが必要だという回答が返ってきた。彼は、彼女にまず痩せることが第一だと指摘した。2週間後、彼女は15kg減量して現れ、彼女の女優人生の中で最も有名となる役を勝ち取ったのだ。
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