あなたがロシア人女性と親しいとしよう。もしあなたが、花の贈り方を知っているなら、彼女と良い関係を築くか、逆に壊すことができる。ちゃんとそれを実行しさえすれば…。
これは非常に重要だ。一般に、贈る花が多ければ多いほど良いが(花の数があなたのハートの大きさを示すから)、しかしこれは、その数が奇数であるときの話だ。ロシア古来の迷信によると、お葬式では、花を偶数にしなければならないので、偶数の花を贈るのは縁起が悪いのだ。
奇数なら何でもよい。20本の花を贈るより、1本のほうがマシで、そのほうが感謝されるだろう。例えば、その女性が32歳の誕生日を迎えたのなら、33本にするのが安全だ。念には念を入れよ。
この女性の日は、ロシアではバレンタインデーよりずっと重要な日だ。1917年に女性が参政権を得て以来の慣わしである。
これは、すなわち、独身男性も花を贈らねばならないということだ。恋人、妻のほか、女性の友人、母親、姉妹、祖母も贈る相手になるからである。明るい色のチューリップとミモザは、女性の日には最高の花だ。この祝日は春の始まりを意味するから。それは、あらゆる女性のその日を明るくしてくれるだろう。
やはり花の数は多い方がいい?その通り。だから、ロシアの男性はふつう、何日か前に花を予め注文する。当日フラワーショップに売れ残っているものを当てにするのはあまりにもリスキーだ。
同じ女性は二人といない。だから、そのブーケに最適の色合いを選ぶのはなかなか難しい。
その女性に対してあなたがロマンティックな関心をもっているなら、赤いバラはまさにそういうサインになり、かなり確実な賭けとなる。もし知り合って間もなければ、白いバラはお上品ではあるが、いささか及び腰かもしれない。ピンクのバラも悪くないが、これは若い女の子により適当だ。
いずれにせよ、黄色は避けるようにしよう。その女性に、あなたが不誠実で、関係が長くは続かないと仄めかすことになる。あなたが恋人なら、あなたは…。
その女性が友人か家族なら、ピンク、オレンジ、またはブルーがいいだろう。明るく楽しい色だが、ニュートラルだから。
しかし、その女性が誰であろうと、赤いカーネーションを贈って幸福な女性をがっかりさせてはならない。これは、ソ連時代に、戦勝記念日(5月9日)のような国家的セレモニーや国葬などに用いられた花だ。
花は、ロシアの女性にとってサプライズである必要はない。請け合ってもいい。その女性が花束を贈られるのは、彼女の人生でそれが初めてではない。
それに、大ざっぱに彼女の好みの見当をつけて贈っても、「ブラウニーポイント」が得られ、良い印象を与えられるとは限らない。例えば、赤いバラは退屈で月並みだと思う女性だっている。
だから、いっそのこと、彼女の好みを彼女自身に尋ねるほうがいいかも。これは、あなたが気配りの行き届いた性格であることを示すことにもなる。彼女がちょっと変わった趣味であることが分かったとしたら、あなたは聞いてよかった!と思うだろう。
あなたがそのロシア女性の自宅に花を持って行くときは、彼女の家族全員のために持って行く形になる。だからこれは、カサノヴァ気分で花を贈るケースではない。おそらく、その代わりにスミレとか水仙とかを買うケースだ(そのブーケはたぶん台所のテーブルなんかに置かれるだろうことに注意されたい)。
しかし、鉢植えなどを持っていくときは、それが綺麗で、しかも手間もかからないことを確認しておこう。
ロシアには、花を熱烈に愛する女性がとくに多いので、その女性に強い印象を与えるためには、かなりゴージャスな花束が必要だ。花屋の店員が、蝶型その他のリボン、ラップなどを提案したら、何でもOKと言おう――それがぶち壊しのアレンジにならないかぎりは。これはとくに、古い世代に当てはまる。彼らは花の鑑識眼を備えているから、最高のブーケにしか反応しないのだ。
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