「ソビエト的シック」「ソ連的上品さ」なんて言葉は、あまり聞いたことがないかもしれない。また、そこにはそれなりの理由もあるのだが、しかし、「ソビエト的シック」は確かに存在するのだ――ソ連崩壊の後でさえも。
そのことを、ロシアのアーティストが証明してみせてくれた。ラーラ・ヴィチュジァニナさんは、いつでもどこでも魅力的な、アメリカの着せ替え人形バービーと恋人のケンを、タイムマシンに乗せて、ソ連に送り込んだ。
写真でご覧のように、バービーと彼女は、コムナルカ(共同住宅)に住んでいる。ボーイフレンドのケンは、80年代のロシアのスポーツウエアを着ている。彼は、ウォッカ、タバコ、プラウダ紙などがゴタゴタ並んだテーブルに座っていて、かなりムッツリしているようだ…。もしかして、バービーのお母さんと同居するのが不満なのかも。お母さんは背中を向けて食器を洗っている。
ヴィチュジァニナさんは、このように、ソ連時代のロシアをユニークな形で表した。彼女のアート表現が、多くのオンラインファンを得たことは驚きではない。あなたは、次にどの時代の“プラスチックカップル”を見たいだろうか?