ソ連時代のもっとも人気のレシピの一つといってすぐに思い浮かぶのが「デイ・アンド・ナイト」ケーキである。ほろ苦いチョコレートと、バターとコンデンスミルクの繊細なクリームとの組み合わせは、忘れられないテイストを感じさせてくれる。「デイ・アンド・ナイト」ケーキは、人生におけるハーモニーとバランスのシンボルである。
このケーキのレシピは、半日、キッチンに立ち続けたり、スポンジケーキを何枚も焼かなければならないような難しいものではない。これは、数時間あれば、週末じゅう楽しむことができるケーキである。
さらに嬉しいのは、お金もそれほどかからないという点である。それなのに、「チープ」な味でがっかりさせられることはけしてない。家に必ずある基本的な材料で、カカオと濃厚なクリームの香り漂うとっておきのデザートが出来上がる。ソ連時代、主婦たちは生地に、パックに入って売られていたカスタードクリームを加えたが、現在これは、卵やサワークリーム 、バニラシュガーなどの一般的な材料に置き換えられている。
材料(8人分):
プレーン生地:
- 卵 2個
- サワークリーム(脂肪分20%)200g
- 砂糖 150g
- 小麦粉 200g
- ソーダ 小さじ1
- バニラシュガー 小さじ1
- 塩少々
ココア生地:
- 卵 2個
- サワークリーム(脂肪分20%)200g
- 砂糖 150g
- 小麦粉 180g
- ココアパウダー 180g
- ソーダ 小さじ1
- バニラシュガー 小さじ1
- 塩少々
シロップ:
- 水 100ml
- 砂糖 大さじ1
クリーム:
- バター 200g
- コンデンスミルク 1瓶または380g
フィリング:
- ローストピーナッツ 100gほど
作り方:
1. プレーン生地:卵、砂糖、バニラシュガーを合わせ、2〜4分混ぜる。ボリュームが出て、白っぽくなり、砂糖が部分的に溶けていればよい。
2. ソーダとサワークリームを合わせる。粉が完全に溶けるまで混ぜる。
3. サワークリームを卵に加え、塩少々を加え、再び混ぜ始める。すべての材料が混ざるよう手早く混ぜること。
4. スプーン1杯ずつ、ふるった小麦粉を加えながら、泡立て器かスパチュラで混ぜていく。なめらかな白い生地にする。
5. 20㌢型にパーチメント紙を敷き、植物油を塗り、生地を流し入れ、平らにする。
6. 180℃に予熱したオーブンに入れ、30〜35分ほど焼く。串で刺して何もくっついてこなければ焼き上がり。
7. 次にココア生地を焼く。ココアパウダーを入れるため、小麦粉は少なめになっているのに注意すること。それ以外は、プレーン生地と同じ要領で作る。卵を割り、砂糖とバニラシュガーを入れて泡立て、塩、サワークリーム、ソーダを入れる。小麦粉とココアパウダーをふるい、別々に少量ずつ入れる。均等に混ざり、豊かなチョコレート色になるまで混ぜる。
8. 20㌢型に流し入れ、平らにする。プレーン生地と同様、30〜35分焼く。
9. 焼きあがったら、冷まし、表面のでこぼこをナイフでカットする。カットした部分は後で飾りに使うので置いておく。ケーキをだいたい同じ厚さになるよう半分に切る。これで4枚のケーキができる。
10. クリームを作る。柔らかくしたバターをミキサーで泡立て、ふわふわにする。
11. コンデンスミルクを少しずつ加えながら、なめらかになるまで混ぜる。
12. ピーナッツの皮をむいて、フライパンで数分炒る。冷ましたら、ピーナッツを刻む。
13. シロップは、砂糖をお湯に溶かし、冷ます。1枚目のプレーン生地のケーキに塗り、バタークリームの1/4をのせ、薄く広げる。ピーナッツをふりかける。
14. ココア生地のケーキにもシロップを塗り、クリームを薄く広げ、ピーナッツをふりかける。4枚とも同様にする。残ったバターとコンデンスミルクはケーキの表面とサイドに塗る。
15. これとは別に、先ほどカットした上部の生地をブレンダーにかけ、粉々にしたもので飾り付けをする。たとえば、半分をプレーン生地、半分をココア生地で飾ってもよいし、何かデザインをつけてもよい。
16. 出来上がったら3〜4時間以上(または一晩)冷蔵庫に入れる。どうぞ召し上がれ!