物心ついた時にはもうトヴォーログのザペカンカを朝食で食べていたのを覚えている―天然のたんぱく質と他の栄養分が適度のバランスで含まれており、1日を始めるのに最適なメニューである。使われている主要な材料はよくご存じの卵とトヴォーログ(味付けがされていないスラヴの伝統的な乳製品で、柔らかいチーズの食感とかすかに酸味がある)。わたしが思うに、トヴォーログはとてもユニークな食べ物で、まったく同じというものを見たことがないので、ロシア食材店で買うしかない。最も近い食材といえば、リコッタと言われる無塩のコッテージチーズである。
最低限の調理器具で手間をかけずに作れるザペカンカ。すべての材料を混ぜ合わせ、オーブンで1時間ほど焼くだけで出来る。しかし、スフレはそうはいかない。ふわふわで柔らかいスフレのレシピはどれも、卵を泡立てて材料を混ぜ合わせるため時間がかかる。しかし、料理の時間は1分でも惜しいものだ。
作ってみればわかることだが、トヴォーログのザペカンカは朝食だけでなく、デザートにもなる。低カロリーで、とてもヘルシーなのでチーズケーキの代わりにもなる。フィラデルフィア・スタイルのチーズケーキの代わりにトヴォーログを使うことで、スフレ風ザペカンカは軽く溶けるような食感になり、特徴ある甘酸っぱさを楽しむことが出来る。
1. ボウルに、トヴォーログ、卵黄、サワークリーム、バニラシュガー(またはバニラエッセンス)を入れて、滑らかになり、ツヤが出るまで混ぜる。ヘルシーにしたい場合はサワークリーム半量(100g)とプレーンヨーグルト(100g)を加えてもよい。
2. コーンスターチを加え、よく混ぜたら、おいておく。
3. 別のボウル(大)に卵白を入れ、塩少々を加える。ミキサーで泡立て、白っぽくふんわりしてきたら、少しずつ粉糖を加える。
4. ツノができるくらいまで5分から7分泡立てる。これでツヤのあるメレンゲの出来上がり。
5. メレンゲをトヴォーログに加える。急がずにゆっくり優しく、スパチュラでメレンゲを少量ずつ合わせていく。急いで一気に加えると泡がつぶれてふわふわ感がなくなってしまう。
6. 焼き型の底とサイドにベーキングペーパーを敷いて、生地を流し込む。
7. 170℃のオーブンで50分ほど焼く。表面に少し焼き色が付いている程度で取り出し、粗熱を取る。そっと焼き型を裏返して、ザペカンカを取り出す。
8. プレーンヨーグルトを(甘いものが好きな人はハチミツ、コンデンスミルクも)添えて、お好みで新鮮なベリーを乗せたら、どうぞ召し上がれ!プリヤートナヴァ・アペチータ!
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