「キュウリウオの産卵期はいつ?」春になると毎年、ペテルブルクの人々は心配する。この美味しい魚は普段極東に生息し、ペテルブルクへ産卵で戻ってくる。春の訪れを告げるのだ。
サンクトペテルブルクの伝統的なメニューとしてレストランで提供されるのは、バルト海のサーモン、ラドガ湖のナマズ、ウナギ、チョウザメのシャンパン煮だ。キュウリウオはメイドや料理人のような庶民の男性にしか食されていなかった。キュウリウオは軍事的な共産主義の飢饉と時を同じくして(1918-1921年)世の中に広まった。以降、キュウリウオは地元市民の大切な料理になった。
今日では、いわゆるキュウリウオの祝日はサンクトペテルブルグの人々にとって伝統になっており、毎年5月の中旬に祝われる。この時期には、どのレストランもメニューにキュウリウオを出し、そのオリジナリティをまわりの店舗と競うのだ。
近年では、密漁によりキュウリウオの漁獲量が減少しており、価格が高騰している。
おすすめのお店:“Russian VodkaRoom #1” 住所:4, Konnogvardeyskiy bulvar 、“Cococo” 住所:Voznesensky prospect, 6
粉砂糖がかかった、熱々でふわふわのドーナッツ生地のリング。これがサンクト・ペテルブルクで有名なプィシカだ。世界中ではドーナッツと呼ばれているこのお菓子は、ペテルブルクではプィシカと呼ばれている。このサンクト・ペテルブルクの絶品お菓子を、熱い紅茶またはミルクを入れたコーヒーとともに頂くのは絶品だ。
おすすめのお店:カフェ・菓子屋“プィシェチナヤ” 住所:Bolshaya Konyushennaya Street 25、カフェ“プィシェチナヤ” 住所:Sadovaya St.32
ラッソリニクは、ロシアの伝統的なスープで、ペテルブルク以外でも食べることが出来る。材料は塩漬けのキュウリ(キュウリのピクルス)と肉、じゃがいも、ニンジンそして玉ねぎだ。レニングラード(サンクトペテルブルクの旧名)では、フィンランド料理の影響を受け、パール大麦が加えられた。この穀物の入ったラソールニックを“レニングラード風”という。レシピの詳細はこちらをどうぞ。
おすすめのお店;レストラン“BANSHIKI” 住所: Degtyarnaya St. 1A、レストラン“ツァーリ” 住所:Sadovaya St. 12
シャヴェルマがロシアに登場したのは1990年代初めだ。ピタと、肉、野菜で出来た東洋のストリートフードの屋台が、メトロや鉄道の駅のお店の隣に出来始めた。次第にシャヴェルマはカフェで食べられるようになった。モスクワや他のロシアの都市とは違い“シャウルマ”ではなく“シャヴェルマ”と呼ばれている。
グルメの専門家によると、ペテルブルクのシャヴェルマには新鮮なキャベツ又は酢漬けのキャベツ、そして韓国風ニンジンサラダは入れず、ニンジン、トマト、玉ねぎ、そしてニンニクソースだけで作られる。しかしながら、シャヴェルマを売っている場所は沢山あるので、それぞれのレシピがあり、必ずしもこのルールは守られていないことが分かる。
おすすめのお店:カフェ・食堂“シャヴェルマ” 住所:Liteyniy avenue, 64
ベリャシ、チーズと卵のピロシキ、キノコやレバー、キャベツのピロシキ。これらはペテルブルクの人々が子供の頃から親しんできた食べ物だ。街にはソ連スタンダードのピロシキを食べることが出来る沢山のお店、カフェ、食堂があり、さらには小窓越しに提供されるピロシキもある。それらのお店の中には、半世紀以上続く店もある。例えば、モスクワ通りの“ホジャユシュカ”等は比較的新しいお店だ。またゴロコバヤ通りの“Rada&K”はベジタリアン向けの食堂で、卵と油を使わないピロシキを食べることが出来る。そこでは、レンズ豆入りかまたはホウレンソウとアディゲチーズ入りのピロシキを試してみてほしい。
おすすめのお店:“ホジャユシュカ”住所:Moskovskiy Ave.192-194、“Rada&K” 住所:Gorokhovaya St.36
このパイを小さくした形のプチフールの詰め合わせは、ソ連時代から、サンクト・ペテルブルク旅行の主要なお土産だ。“レニングラードセット”と呼ばれ、ブーシェ、エクレア、クリーム入りコロネ、バンド状のビスケット、クリームミニタルト、キューブ型の果糖菓子が入っている。まれに、こんなに沢山の種類がはいっていないこともある。
おすすめのお店:“Sever Metropol” 住所:Nevsky avenue 44
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