ロシア革命に因んだお土産スイーツ:レーニンや秘密警察長官をかたどる

ロシア料理
マリア・アフォニナ
 こんなに“美味しい革命”はなかった!ロシア・ビヨンドが、歴史的大事件の主役たちや舞台をかたどったお土産スイーツを特集する。

 数年前、アメリカの某企業が、珍奇な棒付きキャンデーを発売。それはコーラ味で、ロシア革命の指導者ウラジーミル・レーニンの頭の形をしていた。これはもちろんパロディーだが、レーニンの肖像画を印刷した、ソ連製のお菓子を踏襲している。

 帝政ロシアのお菓子は豪華で、優雅に包装されたり、美麗な錫の箱に入れられたりしていた。だが、1917年の10月革命後は、それらは、ソビエト製の菓子類に置き換えられ、その多くは、政治家のイメージをくっつけていた。

 レーニンとその同志、例えば、初代秘密警察長官フェリックス・ジェルジンスキー、ヤーコフ・スヴェルドロフなどは、大人も子供も、すぐに見てそれと分かった。ちょっと美味しい、食べられるプロパガンダと言ったところ。

 今日でも、そうしたお菓子はまだ売られている。あなたが友人や家族にお土産に買えるようなものを紹介しよう。もちろん、あなたが自分で召し上がってもいい。 

  1. 手製のトリュフチョコレート「イリイチ」

 お土産用のトリュフチョコレートに、10月革命の指導者レーニンが再び登場!ただし包装に記されているのは父称の「イリイチ」だが。

 包装紙は、革命を象徴する赤で、レーニンのポートレートと、1917年~2017年の日付が付記されている。このトリュフは、ダークチョコレート、マダガスカルのシナモンのエッセンス、ロシア製ウォッカ「ツァールスカヤ・ゾロターヤ」などで作られており、値段は安くない。1kg当たり8500ルーブル(約1万6千円)だ。

  1. レーニンの胸像チョコ

 これは本当にソ連史のユニークな“塊”だ。ホワイトチョコレートまたはダークチョコレートで、重量500gまたは1kgのレーニンの胸像を注文することができる。このサイトは、ほかにも似たような楽しいオファーでいっぱいだ!

  1. 「鉄のフェリックス」

 フェリックス・ジェルジンスキーは、レーニンを支えた同志の一人で、革命直後の1917年12月に、「反革命・サボタージュ取締全ロシア非常委員会(チェーカー)」を創設し、率いた。この組織は、後の秘密警察KGBの前身だ。彼は、反革命派の「白色テロル」と戦っただけでなく、国内の橋梁や鉄道の修復にも貢献した。

 ホワイトチョコレートかダークチョコレートまたはミルクチョコレートで、「鉄のフェリックス」の胸像を味わうことができる。

  1. 箱に冬宮を描いたキャンディー「夕べのペテルブルク」

 キャンディー「夕べのペテルブルク」は、レーニンの妻、ナジェージダ・クループスカヤの名を冠した工場で作られている。工場は、革命後の1938に創設されたが、その名を今日まで保っている。

 箱には、サンクトペテルブルク(革命当時はペトログラード)の宮殿広場の「アレクサンドルの円柱」が、そしてその背景として冬宮(現エルミタージュ美術館)が美しく描かれている

 臨時政府が置かれていた冬宮は、ボリシェヴィキの軍団「赤衛隊」により、10月25日(グレゴリオ暦11月7日)夜に襲撃され、制圧された。

5.キャンディー「北のオーロラ」:革命の号砲を発した巡洋艦を描く

 巡洋艦「オーロラ(アヴローラ)」は、10月革命の最も目立ったシンボルの一つになった。10月25日(グレゴリオ暦11月7日)夜、同艦の甲板上から空砲が発射され、それが冬宮襲撃の合図だったとされる。

 包装にこの巡洋艦を描いたキャンディーも、クループスカヤ工場で生産されている。このお菓子は、オレンジの香りがし、中が柔らかく、外のコーティングは硬い。ピーナッツと砂糖漬けのフルーツも追加可能だ。チョコレートでコーティングされている。