2018年に投資すべきロシア企業8社

アレクサンドル・リューミン/TASS
 どんな機会がロシアで最大の利益を約束してくれるか確信が持てない?ロシア・ビヨンドがお助けしよう。

 ロシアに投資することはリスクがあるように思えるかもしれない。しかしまだ確信の持てない人々を一層鼓舞するたくさんの要因がある。

 まず、ロシア政府はすべての国営企業に対し、配当金支払いを純利益の50パーセントまで引き上げるよう命じた。例外は一切ない。

 次に、2014年からロシア市場では国内投資家の増加が見られ、国外投資家の流出を相殺している。

 「これは、もし世界規模の市場調整があれば、ロシアの株が国際企業の株よりずっと良い位置を占めるだろうということを意味する。」グローバルFX社の投資アナリスト、ヴラジーミル・ロジャンコフスキー氏はロシア・ビヨンドにこう話す。 

 リスクがあることは間違いないが、多様な投資ポートフォリオを持つことでリスクを最小化することは可能だ。以下に、専門家が薦めるいくつかの企業を紹介する。ほとんどが成長の面で安定した一流企業で、したがってリスクも小さい。

 ただ、未知のITベンチャーに投資することも選択肢の一つだとマーケティング・グループのアレヒン・アンド・パートナーズの創設者ロマン・アレヒン氏は考えている。「リスクは大きいが、配当金もまた何倍も大きくなるかもしれない。」

 

1. ズベルバンク(ロシア貯蓄銀行)

 ロシア最大の銀行であるズベルバンクは今年の良い投資対象だと専門家らも口をそろえて言う。ロジャンコフスキー氏やフォレックス・オプティマムのアナリスト、イワン・カプスチャンスキー氏によれば、国有企業として、ズベルバンクは歳入を改善するための確かな戦略的利点を有しており、加えてこの会社は歳入の50パーセントの配当金支払いを義務付けられている。

 「今年、予備データは配当金が純利益の35パーセントになるかもしれないことを示している。とはいえ、この銀行の堅調な成長(2011年から30パーセント)は市場価値と金融指標との強い相関性を考慮すれば、普通株で35パーセントの配当、優先株でおよそ28パーセントの配当を期待できるだろう。」ロジャンコフスキー氏はロシア・ビヨンドにこう話す。

 

2. ガスプロム 

 ロシアのエネルギー巨大企業ガスプロムは、他の国有企業同様、3月の大統領選挙に関連してた支持を得ている。テレトレード社の主任アナリスト、アナスタシア・イグナチェンコ氏はガスプロムの株価が3月18日の選挙日の前に上昇するかもしれないと考えている。ロジャンコフスキー氏はこの会社の株価が2018年の終わりまでに200ルーブル(3.5ドル)に達すると見込んでいるが、これは配当金を引き上げるという国の計画を考慮せずとも利益が38パーセントまで伸びることを意味する。

 

3. ロスネフチ 

 2014年以来石油企業のロスネフチの株は配当利回りの点でガスプロムの株を上回ったとイグナチェンコ氏は言う。彼女はさらに、成長に拍車をかける他の要因は、ロスネフチが最近CEFCチャイナ・エナジーへの石油輸出を開始したことだと付け加えた。輸出量は今年の終わりまでに1000万トンに達する見込みだという。

 

4. スルグトネフチェガス

 もう一つの主要な石油・ガス企業、スルグトネフチェガスもまた、ロシアの専門家らに強く推薦されている。投資ポートフォリオを多様化させ、予期せぬ出来事に起因する財政的リスクを最小化させたいならなおさらだ。イグナチェンコ氏が指摘するように、優先株に注目するのが最善の策だ。なぜなら、この会社は10パーセントの配当金支払いを優先株に向けることを計画しているからだ。「次に、我々はこの会社がドルの現金の貯蓄という“エアバッグ”を持っていることを知っている」と彼女は言う。「このおかげで、この会社は不利な時期を最小の損失で乗り越え、起こり得るルーブル切り下げから利益を得ることもできる。」

 

5. NCSPグループ

 新たな経済成長の一つの指標は輸出/輸入と貨物輸送の増加だとロジャンコフスキー氏は話す。したがって、投資の良い選択肢の一つは、そうした成長から利益を得ている企業に注目することかもしれない。NCSPグループ(ノヴォロシイスク・コマーシャル・シー・ポート)は市場のリーダーで、確実に配当金を支払うだろう。「NCSPは最大1億5000万ドルを2017年分の支払いに回す可能性があり、6.7~7パーセントの配当利回りを見込める」とこの専門家は言う。「これに加えて、2018年の終わりまでに25~30パーセントに達する可能性のある株価の成長を考慮に入れることができる。」

 

6. ノリリスク・ニッケル

 ロシアの主導的な金属採掘企業であるノリリスク・ニッケルは、世界最大のニッケルとパラジウムの生産会社でもある。当然、その財政成績は世界の物価と相関するが、今年の初めからパラジウムの価格は11パーセント、ニッケルの価格は27パーセント上昇したとロジャンコフスキー氏は言う。 

 この企業は国有ではなく、したがって配当金支払いを増やすという国のプログラムには参加していないが、その株について予想される配当金は依然35~40パーセントに達する可能性があるとこの専門家は指摘する。他の考慮すべき要因は、国際的な競合他社と比べた際の高い収益性と、固定資産価値の成長の見込みだ。

 

7. アルロサ 

 ダイヤモンド採掘企業のアルロサは高い配当利回りを誇るが、しかしその株価は8月にサハ共和国の鉱山で起きた水没事故のあと下落した。今が株を買う適切な時期だ。株価はすぐに位置を取り戻し、以前の価格、つまり84/85ルーブル(1.5ドル)から100ルーブル(1.7ドル)に回復する可能性があるからだ。

 

8. ヤンデックス

 インターネット会社に関心があるなら、ヤンデックスが頼れる資産だとカプスチャンスキー氏とアレヒン氏は言う。これはロシア最大の技術企業で、ロシア経済で最も急速に成長している部門に属する。ヤンデックスの合併で確実に利益を得られるだろう。

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