ルーブルが世界最高の上げ幅

DPA/Vostock Photo撮影

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2015年2月初めから4月初めまでの間に、ルーブルは主要通貨に対して22.3パーセント上昇し、最も上げ幅の高い通貨となった。専門家は、この目を見張るルーブル高が長期的な趨勢になるとは確信していない。ルーブルの価値が米ドルとユーロに対して半減したのは、わずか2014年12月のことだ。

 2015年2月初めから4月初めまでの間に、ルーブルは22.3パーセント上昇し、世界で最も上げ幅の高い通貨になったと、投資会社UFSのアレクセイ・コズロフ主任アナリストはロシアNOWに対して語った。

 ルーブルの回復率は、通常このロシアの通貨が密接に連動する世界の原油価格の上昇率を上回った。同じ期間にブレント原油価格は53ドルから58.2ドルに上昇し、その増加率はわずか9.8%にとどまった。コズロフ氏によると、ルーブルの回復は、主に成長中の市場がもたらす高収益率に対する投資家の意欲に起因していると言えるという。この持ち直しがあったのは、2014年12月にルーブルの価値が米ドルとユーロに対して半減した後のことである。

 

好都合な要因

 ロシア政府の財政政策に対し影響力を持つロシア大統領府直属国立経済行政アカデミー(RANEPA)の証券市場・金融エンジニアリング科講座主任で、元ロシア中央銀行副総裁であるコンスタンティン・コリシチェンコ氏は、ロシアNOWに対して、過去数週間に見受けられた好都合な要因の組み合わせがルーブル高に影響したと語った。

 コリシチェンコ副学長は、300億ドルにおよぶ外貨建ての貸し付けを銀行に提供し、政策金利を17%から14%に引き下げるというロシア中央銀行による決定が、ウクライナ東部の緊張緩和と共に主要な要因であったと述べた。

 「これらすべての要因が、ルーブルおよびルーブル建て資産への投資を投機的により魅力的にしました」とコリシチェンコ氏は語った。

 

ギリシャとの合意

 フィナム・インベストメント社のアナリストであるアントン・ソロコ氏は、石油価格が上昇し、ロシアに対する経済制裁が撤廃される明確な徴候が見受けられれば、ロシアの通貨は今後さらに上昇する可能性があると述べた。

 彼が挙げた好都合な要因の一つがEU加盟各国となされた協定であるが、これには、モスクワで4月8日に行われたギリシャのアレクシス・ツィプラス首相とロシアのプーチン大統領の会談中になされたロシアの投資の約束が含まれる。

 「現時点ではウクライナの全体的な状況が安定しているようなので、EUや米国がレトリックを硬化させる根拠はなさそうです」とソロコ氏は追加した。

 投資会社UFSのコズロフ氏は、ルーブルの反発は、ボラティリティを大幅に抑制する金融政策を策定した中央銀行に帰するという見方に同意する。同時に彼は、最近のルーブルの持ち直しにもかかわらず、ロシア経済に対する投資家の関心度は今のところ増加していないと付け加えた。

 専門家は、このルーブルの急騰が長期的な趨勢になるとは確信していない。

 「ルーブルの価値はもはや石油価格に連動されていないという主張は、妥当ではありません。むしろ、2015年のルーブル/石油価格は異なるレベルにあると言うべきでしょう」。ロシア中央銀行の元副総裁であるコリシチェンコ氏はこのように述べた。

 

不確実な見通し

 同氏は、国際的な石油価格の動向は不明確であったと追加した。イエメンでの紛争は否定的要因となったものの、核開発をめぐりイランと合意に至ったことは肯定的な要因とみなされた。

 しかし、ロシア経済が根本的な問題を抱えていることに変わりはないと専門家は指摘する。

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所得の公表を免除

 「銀行が経験する資本不足、経済の成長不振、経済において公的部門が果たす役割増大の持続的動向といったこれらすべての要因は、懸念要因とならざるをえず、この国の通貨の将来的な価値に対する楽観的な見通しを抑制しています」とコリシチェンコ氏は語った。

 石油価格が増加せず、ロシアからの資本流出が高レベルを維持した場合、2016年に向けたルーブルの見通しは、2015年よりもかなり厳しいものになると同氏は付け加えた。

 ルーブルの全体的な見通しは数ヶ月前よりもかなり改善したようであるものの、この好調を持続させるには、政府は石油価格の上昇を期待するのではなく、市場経済メカニズムにインセンティブを提供する必要があると、元ロシア中央銀行副総裁のコリシチェンコ氏は結論づけた。