第2回日本・ロシアフォーラムの総括

森元首相は、開幕の挨拶ですべての分野で両国が対話をすることの意義を認め、協力の重要なマイルストーンについて話した。/ アンドレイ・ルダコーフ撮影

森元首相は、開幕の挨拶ですべての分野で両国が対話をすることの意義を認め、協力の重要なマイルストーンについて話した。/ アンドレイ・ルダコーフ撮影

先週行われた第2回日本・ロシアフォーラムは、盛況のうちに幕を閉じた。難しい政治状況にもかかわらず、双方は一連の問題について実りある議論を行うことができ、次回会合も後押しした。3回目が来年東京で実施されることが、フォーラムの終わりに正式に発表された。

 日本とロシアがフォーラムでの対話を重視していることは、その出席者の顔ぶれで明らかだ。

 セルゲイ・ナルィシキン下院(国家会議)議長は開幕の挨拶で、両国の関係悪化を指摘しながらも、両国の経済、文化、人道プロジェクトが「政治家の過ちを埋める」ことができると話した。

 森喜朗元首相は、すべての分野で両国が対話をすることの意義を認め、協力の重要なマイルストーンについて話した。関係改善のために交流拡大が必要だという。

 日本とロシアの政治的局面に関する話は、目標の定まった対話と将来的なプロジェクトを行う用意のあるフォーラム参加者に、影響をおよぼさなかった。原田親仁駐ロシア特命全権大使は挨拶で「フォーラムがこのような状況の中で実現されたことは喜ばしい。これはロシアへの関心が高まっていることを示している。両国の関係を発展させることが重要である」と述べた。

 第2回目の重要な特徴はテーマの拡大。両国の経済人、高官、専門家350人以上が、エネルギー、食品産業、農業、都市開発、インフラ、革新、科学、技術、医療、文化、スポーツについて話し合いを行った。

 経団連副会長、日本ロシア経済委員会委員長の佐々木則夫氏は、経済的潜在性、地理的距離の近さなどにおいて、ロシアは日本の経済人にとって変わらず興味深い国であると話した。

 円卓会議では、日本の専門家がロシアへの関心が近年、安定的な傾向になったと強調。その理由は経済環境の改善だという。円卓会議での話し合いが示した通り、日本がロシアの天然資源にしか関心を持っていないという意見は大きな間違いである。

 医療の円卓会議では、癌予防の協力プロジェクトについて話し合いが行われた。タチヤナ・ヤコヴレワ・ロシア連邦保健省次官はこう述べた。「癌は世界の問題。癌の早期診断および治療における日本医療の進歩について知っている。日本の関係者から学ぶことはいろいろある」

 日本側は極東の共同インフラ整備、モスクワの交通問題解消、環境改善についてのプロジェクトをフォーラムに持参。日本側の関心が高かったのは、ソチ冬季五輪についての話だ。日本では2020年東京夏季五輪が行われるため、スポーツをテーマとしたパネル・ディスカッションは喜ばれた。

 日本のパネリストはロシアの選手の才能とソチ五輪での活躍ぶりを称賛。フィギュアスケート女子シングルの鈴木明子元選手は、エフゲニー・プルシェンコについて話した。2020年オリンピック組織委員会の布村幸彦副事務総長は、ロシア・オリンピック委員会のアレクサンドル・ジュコフ会長の挨拶から「貴重な経験」を拝借したと打ち明けた。

 新たな発見は円卓会議の議長にもあった。早稲田大学ビジネススクールの植田正也氏は、ロシアを再発見したと、ロシースカヤ・ガゼータに話した。「ロシアについてそれなりに知っていると思っていたが、何も知らないことがわかった。日本人とロシア人には共通点もある。ロシアは日本にとって遠い国だと感じている人もいるが、ロシアは地理的、気持的にもっとも近い国だと思う」。植田教授は日本に帰国したら、フォーラムで聞いたことを知り合いや学生に話すと約束した。「座って待っているだけでは問題は解決しない。政治と経済はすべての問題を解決することができない。何かを解決するためには継続的な交流が必要。特に近い隣国とは」

 「毎日新聞」の常田照雄専務取締役はフォーラムでこう挨拶した。「日本には『継続は力なり』ということわざがある。我々が努力を続けなければ、行ったすべてのことが無駄になってしまう。今年は困難な状況があるが、フォーラムには森元首相を団長とする日本の大きな代表団が訪れた。ここで対話が終わらないことを願う」

 

元記事(露語)