日系企業が極東で農業

日本側はすでに、アムール州で大豆とそばの試験栽培を実施した=Getty Images/Fotobank撮影

日本側はすでに、アムール州で大豆とそばの試験栽培を実施した=Getty Images/Fotobank撮影

ロシア極東に農業特区が創設される可能性がある。オレグ・サヴェリエフ・ロシア連邦経済開発省次官がヴェドモスチ紙に語った。一区画については、経済開発省が日本の投資家と協議を行っている。日本側はすでに、アムール州で大豆とそばの試験栽培を実施した。

 日本では農作物を育てる土地が足りないために、ロシアの土地を必要としていると、サヴェリエフ次官は説明している。他のアジア諸国にも同じ問題が存在しており、中国と韓国もロシア極東で農業を展開しようとしている。農業市況研究所のアンドレイ・シゾフ所長はこれについては知っていたが、税優遇措置について聞いたのは初めてだという。

 

北海道銀行の提案 

 農業特区の主導者は北海道銀行だと、他の省の関係筋は伝えている。同銀行は現在、日本企業の投資家グループを結成し、ハバロフスク地方と沿海地方の農業特区創設に関する具体的な提案を作成している。アムール州は物流の点で不便だ。

 北海道銀行に近い関係筋によると、同銀行が極東で農業特区の創設を提案しているのは事実だが、具体的なプロジェクトの内容については、今のところ話し合われていないという。

 農業特区について今話すのは時期尚早だが、税優遇措置が適用されることは確かだと、省の関係筋は説明する。日本は穀物、大豆、そばの栽培を計画している。

農業特区の優遇措置

 特区の居住者、生産活動実施者は、最初の5年間、財産税、土地税、自動車税が免除される。法人利潤税は最初の5年間で2%、続く5年で15.5%。通関も簡素化される。

 

雇用創設、地方予算の税収増への期待 

 アレクサンドル・オシポフ極東発展省第一次官は、極東の発展には強力かつ多様な効果をもたらすプロジェクトが必要であり、発展優先地域の創設はそのようなプロジェクトの一つだと考える。極東に新たな雇用の場ができ、地方予算の税収入が増える。日本の投資家がいることは、エコな農産物、また世界有数の閉鎖的市場である日本の農業市場への供給の保証になる。

 税優遇措置が日本人だけでなく、すべての人に適用されるなら、ロシアの穀物生産関係者も極東に進出するだろうと、ロシア穀物連盟のアルカディー・ズロチェフスキー理事は話す。極東は現在、著しい遅延、高い原価、穀物ターミナルが集中する黒海から離れているなどの理由で、利益を出しにくい地域である。省の関係筋は、ロシアの投資家も希望すれば農業特区に参加できると考える。

 極東の面積はロシアの60%だが、人口は9%以下だとオシポフ第1次官は指摘する。

 シゾフ所長によると、極東で新たに活用できる土地は限られている。最大でも数十万ヘクタールで、残りの土地は耕作に適していないか、遠すぎるかだという。既存の農業用地を耕し、新種を栽培するなどして、効率を高めることは可能だ。「温室栽培用に農業特区を整備する場合、最初は3~4ヘクタールで十分。 穀物や油用植物といった商用農産物の農業特区の場合、数十万ヘクタール必要になる」。