日産がモスクワに開発センター創設へ

日本の自動車メーカー「日産自動車株式会社」は、「モスクワに小さな設計センター」を開設しようとしている=AFP/EastNews撮影

日本の自動車メーカー「日産自動車株式会社」は、「モスクワに小さな設計センター」を開設しようとしている=AFP/EastNews撮影

日本の自動車メーカー「日産自動車株式会社」は、「モスクワに小さな設計センター」を開設しようとしている。中村史郎常務執行役員がこれを明らかにした。ロシア市場向けの自動車ではなく、世界的なモデルの開発である。ロシアではこれまで、外資系自動車メーカーの開発センターが設立されたことはなかった。だがこれが前例となって、他の大手自動車メーカーも後に続く可能性があると、専門家は考えている。

 ただ今のところ、開発センターの課題、人員、開設時期などに関する追加的な情報は一切ないという。ロシアがヨーロッパ最大の販売市場となっていることから、モスクワで開発チームを集めることを希望していることだけが明らかとなっている。「日産にとってロシアは世界レベルで戦略的に重要な市場」と日産は話している。

 この開発センターは、アフトヴァスの開発センターとは無関係で、働くのも数人に限られる。またロシアの専門家だけでなく、イギリスの現地法人からも人が配置される可能性がある。中村常務執行役員は、日産のモスクワ事務所の近くに物件を見つけたことも明らかにした。ロシアに開発センターができると、同社で6ヶ所目の拠点となる。日本に2ヶ所、中国、ヨーロッパ、アメリカに各1ヶ所ある。

 これまで外資系のメーカーは、外国の設計センターにロシアの自動車設計士を招へいしてきた。物流会社「ログラブ」発展戦略部のガリーナ・ゲリファンド氏は、ロシアに優れた設計教育プログラムがあるために、このように採用されるのではないかと考える。例えばS.G.ストロガノフ・モスクワ国立芸術・産業アカデミーでは、すでに10年以上も自動車を含む交通機関の設計を専門的に教えている。この大学の学生は、シトロエン、マツダ、日産などの世界的なメーカーで実習してきた。「その結果、日産は強力な専門家集団を集めることにしたのではないか。アカデミーは日産に就職した優秀な設計士も輩出している」。

 運輸会社「ソフトランスアフトエクスペディツィヤ」のレオニド・シュリャプニコフ最高責任者は、異なる国で自動車開発センターを開設するというコンセプトは、自動車メーカーの間で人気があると話す。「これは一石二鳥となる可能性がある。一方で質の高い製品をつくることのできる才能豊かな専門家の人件費を節約し、他方で重要な市場での販売促進に新たなソリューションを見い出す」。設計は成功の重要な構成要素となりつつあるため、複数の国のさまざまなデザイン・ソリューションと異なる視点を統合することで、企業が現地の市場でシェアを拡大することが可能になるという。