写真提供: Press Photo
サミットの初日、G20は2つの主要な問題を論議した。最初の議題には、マクロ経済と金融問題が含まれた。首脳たちは成長と雇用創出を推進する計画を支持した。また、投資を刺激し、資本移動の不安定性を防止する方法についても話し合った。
ロシアのアントン・シルアノフ財務相によれば、現在の世界経済状況は、昨年よりも改善しているという。先進国(米国、EU)は安定的に成長している。金融 緩和政策が終了しようとしているため、成長が減退傾向にある開発途上国に注目が集まっている。マネーが潤っている時代はもう終わりだ。
いかに軟着陸するか
IMFのクリスティーヌ・ラガルド専務理事は、資金の調達コストはじきにより高くなるだろうと発言した。
シルアノフ財務相によれば、このプロセスをどのペー スで進めるかがG20の主な懸念になっているという。しかし、米国のバラク・オバマ大統領は、このプロセスは徐々に展開すると約束した。
資本移動の不安定性が大幅に高まったため、ほとんどの開発途上国は周到に計画された手順に基づいた実施を主張している。
税収減と金融規制
2つ目の議題は、世界の経済成長だった。先進国経済は安定的な成長を遂げているが、一方で開発途上国は問題に直面している。
すべてのリーダーが、税収の減少(企業が、事業を展開している国において税金を納付しないこと)に対する対応策を支持した。脱税者に対して中途半端な対応は許されない。諸国は、2年以内にこの計画の実施案を協議する。
各国首脳は、金融規制についても論議した。彼らは、大型銀行(倒産することが許されない銀行)の活動を規制する案を支持した。そのような金融機関には、28の銀行と9つの保険会社がある。これらの金融機関は、規制とさらなる要件が課せられる。
中長期的な債務削減で合意
首脳たちは、2種類の大別される構造的対策について話し合った。最初の対策には、それぞれの国において実施される国家レベルの政策が含まれる(インフラ、新規法律制定、雇用創出など)。もう一方の対策は、保護主義を防止し、自由貿易(自由貿易は輸出を刺激し、経済復興を加速させる)を推進するグ ローバルな構造的対策から成る。
首脳たちは、財政再建によって経済成長が妨げられることはないとの考えを支持した。シルアノフ財務相によると、債務と財政分野に対する責任ある行動により、投資が刺激されるという。首脳の全員が、中長期的に債務を削減することで合意した。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。