サハリン航空によると、新会社の名称はまだ定まっていない。=Press Photo撮影
サハリン航空の伝えるところでは、現時点までに、「全9地域の需要を考慮して」、新会社のビジネス・プランが作成され、路線が決まった。9地域とは、アムール、マガダン、サハリンの各州、沿海、ハバロフスク、カムチャツカの各地方、およびユダヤ自治州とサハ共和国だ。
サハリン航空によると、新会社の名称はまだ定まっていないが、航空機のデザインは承認済みだという。
アエロフロートの主な目的は、この地域に大きな航空会社を創って、第一に、極東での航空路線網の発達を加速させること、第二に、中国およびロシアの競合他社との競争を容易にすることだと、専門家らは見ている。
いかに統合されるか?
統合の第1段階では、株式保有の割合は、アエロフロートが51%、サハリン州政府が49%で、その後、同州は、自分の持分を他の8地域と分け合うことができるが、公式情報によると、今のところ、関心を示しているのはマガダン州のみだ。
統合の時期については、アエロフロート社長のヴィタリー・サヴェリエフ氏は、8月末にモスクワ郊外で開催される国際航空ショー「マックス2013」で、新会社創設の調印が行われる可能性があると、7月に述べていた。
なぜ統合が必要なのか?
サハリン航空によると、この統合で雇用が創出され、極東の航空路線網が著しく拡充されるだろうという。
新会社のビジネスプランによれば、2018年までに、便数は172から534に、路線数は30から 128に増えるほか、年間240万人の旅客を運ぶことを見込んでいる。昨年度、ウラジオストク航空を利用した旅客数は160万人、サハリン航空は27万人だった。
もう一つ重要な理由は、組織が大きくなれば、融資を受ける条件が有利になることだという。
新会社は一枚岩になれるか
ロシア最大の業界紙「航空時評」の編集長アレクセイ・シニツキー氏は、このプロジェクトは成功する見込みがあると述べる。
「ビジネス計画は整然としているようだが、問題はいかに実現するか。このグループの枠内で首尾一貫して展開していくことが課題になる。アエロフロートの経営陣は優秀だが、課題は単純ではない」。
シニツキー氏は、大きな新会社を創ることは、極東の観光地へ飛んでいる中国の航空会社や、シベリア航空(商標はS7航空)と競争していく上で助けになるという。
保有機も拡充
新会社創設とともに、保有機の最適化もなされる。
2013年末までに、ウラジオストク航空はエアバスА-319を4機、2014年第2四半期にはさらに2機、A-319/320を導入する。
そして、同社から新会社に、6機のTu-204-300と、同じく6機のА-320が移されるが、新会社はTu-204を使用せず、パイロットたちは他の機種に乗り換える可能性が大。
一方、サハリン航空からは3機のBoeing-737、6機のDHC-8、2機のAn-24、2機の輸送機An-12が移される。
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