=ロイター通信撮影
日本側は建設費用を負担し、ロシア側はウスチ・スレドネカン水力発電所からの電力供給(定格出力570メガワット)を確保すると、ルスギドロの関係者は 伝えている。川崎重工モスクワ事務所の関係者によると、同社は液化水素を日本と東アジア地域に輸送するという。このプロジェクトは、自家発電や自動車の燃 料に必要だ。日本は電気代が非常に高いため、化学製造した液化水素を代替エネルギー資源として使用する可能性が高いと、エネルギー安全基金のセルゲ イ・ピキン理事長は考える。
川崎重工は投資額を明らかにしていない。ルスギドロの関係者は、電力供給の代金がまだ定められていないと話す。この提携契約は、プロジェクトの技術的・経済的基盤の構築のみを想定しているにすぎない。
試験的な稼動は2017年の見込み
1日10トンを生産する試験的施設は2017年に稼働する予定だが、それには25メガワットの電力の供給が必要になる。1日300トンの量産は2024年までに始まる予定で、その際に必要となる電力は700メガワットになるという。
川崎重工は、水素を効果的に使用するために、独自の開発を採用することを計画している。同社は極東ですでに、ルスギドロとコージェネレーション分野で提携している。
「ルスギドロと川崎重工の共同事業は、ただ極東にエネルギー多量消費型の工場をつくるだけではない。世界でもまれなハイテク企業をつくる」と、ドド社長は代理を通してコメントした。
ロシアの他のエネルギー会社や化学会社は今のところ、液化水素の産業生産に関する計画は発表していないと、ピキン理事長は話す。発電量の多い水力発電所 から、安価な電力が供給される場所に工場を建設するのは得策だという。マガダン州は特別な電力の価格設定がある場所だと考えられている。電気代は電力消費 者のグループごとに定められるが、電力の販売は制限されている。川崎重工の工場は電力を発注してまかなう。
*元記事(露文)
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