アンドロイド向け無料アンチウイルス・アプリ

=コメルサント紙撮影

=コメルサント紙撮影

「カスペルスキー研究所(Kaspersky Lab)」は、スペイン・バルセロナで2月25日から28日まで開催される、世界最大級の携帯見本市「GSMAモバイル・ワールド・コングレス2013(GSMA Mobile World Congress 2013)」で、アンドロイド(Android)を採用したスマートフォンとタブレット向けの、アンチウイルス・アプリ無料版「カスペルスキー・モバイル・セキュリティ(Kaspersky Mobile Security)」と「カスペルスキー・タブレット・セキュリティ(Kaspersky Tablet Security)」を発表する。

 同社は現在のところ、アプリ・ストアのグーグル・プレイ(Google Play)で、基本的な無料アプリ「カスペルスキー・モバイル・セキュリティ・ライト(Kaspersky Mobile Security Lite)」と、有料アプリしか提供してしない。

 

有料サービスの呼び水に 

 アンドロイド用アプリのエコシステムでは、無料アプリにダウンロードが殺到するだけでなく、逆説的ではあるが、収入ももたらすと、同社のモバイル・プラットフォーム用製品開発グループの責任者、ヴィクトル・ドロノフ氏は話す。つまり、これによって新たな広い潜在的購買層を獲得することができるため、有料サービスの提案が可能となるということだ。

 「カスペルスキー・モバイル・セキュリティ」により、スマートフォンのセキュリティ、完全なアンチウイルス(無料版ではスマートフォンのウイルスチェックのみ可能)、ネット上の個人情報および支払いのセキュリティが可能となる。スマートフォンのウイルスをチェックするだけなら無料版で十分だ。セキュリティの完全な自動化には、5ドルかかる。

 

ドクター・ウェブは2010年に無料版を提供済み 

 同社の主な競合企業の一つ、ロシアのITセキュリティ会社「ドクター・ウェブ」は、アンドロイド機器用の無料アンチウイルス・アプリを、初期にあたる2010年にすでに提供していたと、「ドクター・ウェブ」の広報責任者であるキリル・レオノフ氏は話す。無料版で製品を試用すれば、役に立つかどうかがわかるのだという。また、ユーザーの多くは無料版を試用した後で、有料完全版を購入することも明らかにした。

 シスコ(Cisco)の年次情報セキュリティ報告によると、2012年は有害ソフトによるアンドロイド機器のウイルス感染が、2577%増加した。また「カスペルスキー研究所」のデータでは、新しい有害ソフトの99%以上がアンドロイド用につくられ、年間数百万個という規模で増えているという。

 

記事全文(ロシア語)

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