2011年、3月15日。ロシア大統領ドミトリー・メドベージェフ氏とゴールドマン・サックス投資銀行の会長兼CEO、ロイド・C・ブランクファイン氏 =ウラジミル・ロディオノフ/AP通信撮影
ベリャコフ次官は、このようなサービスを受けるからといって、ロシアがその投資環境を改善する努力を怠るわけではないと話す。「ロシアの活動に関する情報を投資家に効果的に伝える力が、国には十分にない」。改善していることを誰も知らないか、そのような情報がゆがめられているかのどちらかだという。
ゴールドマン・サックスは投資家との対話を調整し、プレゼンテーションや海外訪問に同行していく予定で、現在計画が作成されていると同次官は説明する。
金融発展レベルで世界134位
キリル・ドミトリエフRFPI理事長によると、ゴールドマン・サックスは単独で活動するわけではなく、ロシアのイメージ改善作業部会が立ち上げられ、官僚や、ロシア開発対外経済銀行、国営銀行、RFPIの幹部らがそのメンバーになったという。RFPIは世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)でも、イメージ・キャンペーン「ロシアへ投資を」を始めると発表していた。キャンペーンのスローガンは「ロシア是成長なり」だが、重要なアピール・ポイントは1999年から2012年のロシアのマクロ経済の成長率で、ドミトリエフRFPI理事長は「13年で外貨準備高が44倍に増えた国は他にない」と話す。
ロシア連邦貯蓄銀行(ズベルバンク)のゲルマン・グレフ総裁は、世界経済フォーラム国際競争力ランキングの金融分野発展レベルで、ロシアがアルバニア、アルメニア、ボツワナ、ペルーよりも低い134位に位置しているなど、国際的な格付けでロシアの評価が低すぎることに遺憾を表明した。
「イメージより問題解決が先」
ロシア連邦財務省も、公平な評価を得るために、投資銀行に支援を求めて行く考えだという。金融情報会社「フィンマルケト」が、同省国債部コンスタンチン・ヴイシコフスキー部長のメールを引用して、これを明らかにした。
同省は投資銀行に対し、ロシアの格付けを上げるような協力をすることができるか、そのために何ができるかを問い合わせている。格付けの見直しには基盤要因が影響するため、同省は早急な結果を望んでいるわけではないが、一部銀行はすでに対応を始め、コンサルタントの選定を行っているという。
フィッチ・レーティングスの予測は「安定」で、同社のチャールズ・セヴィル氏は、今年度中に格付けを引き上げるような著しい要因は存在しないと話す。ロシアは格付けを上げるために、投資環境を改善し、国有資産を民営化しながら、原油価格への依存を減らし、マクロ経済指標を注視し、インフレを低減し、労働生産性を高めることが必要だという。
*記事全文(ロシア語)
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