隕石が見つかるロシア6地域

=グリゴリー・スィソエフ/ロシア通信撮影

=グリゴリー・スィソエフ/ロシア通信撮影

 チェリャビンスク州上空を通過した隕石は、同州チェバルクリ市から1キロメートルの距離に位置する湖に落下したとみられる。地球には毎年、総質量約2トンにのぼる小天体1000個ほどが落下しており、異なる時代のさまざまな落下場所が、旅行者や隕石調査員などによって発見されている。ロシアNOWは、有名かつ地理的に隕石を発見しやすい、ロシア国内の落下場所を6ヶ所選んだ。

ウラジオストク北東のシホテアリニ山脈 

シホテアリニ隕石落下


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 1947年2月12日朝10時半、極東のシホテアリニ山脈付近の住人たちは、巨大な輝く火の玉と、凄まじい爆発音を聞いた。閃光と爆音は、半径300kmにわたって観測されたという。その後、多数の火の玉が飛行機雲のような航跡を描きつつ、文字通り雨のように地上に飛来した。

 「爆心地」のシホテアリニ山脈山中のパセカ村の近くでは、1.3平方キロの地域に無数の隕石が見つかり、クレーターも106個発見された。直径は、1~28メートルで、深さは最大6メートルだった。

 ソ連科学アカデミーが、目撃証言にもとづいて、この天体の軌道を割り出した結果、天体は太陽を周回していた小惑星であり、約900トンの重量があった。それが秒速14キロで地球の大気圏に突入した際に、爆発したと推測される。最大の隕石は約300キロあった。

 

トゥヴァ共和国

チンガー隕石 


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 南シベリアのタンヌオラ山脈を流れるチンガー川流域で1912年、初めてチンガー隕石の破片が発見された。この川の上流ではそれより以前に砂金が発見され、「ゴールド・ラッシュ」にわいていた。

 金採掘者によって発見された大きな金属片(鉄ニッケル合金)が、宇宙のものだということが判明すると、チンガー川の採掘坑のひとつが「隕石」採掘坑と呼ばれるようになった。隕石は今日でもチンガー川流域で発見されている。

 

アストラハン州

ツァリョフ隕石 


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 重量1225キログラムのツァリョフ隕石が落下するところは、1922年に目撃されていたものの、実物は1968年まで発見されなかった。今日までに、ツァリョフ隕石の破片は80個ほど発見されている。その一部は個人の収集品として保管されているが、大部分の残りがモスクワとロシア科学アカデミーにある。重量は50グラムから283キログラムだ。この隕石は寸法と重量で、人類史上3番目に大きい。破片探しは今でも行われている。

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隕石探索

「隕石ハンター」らが隕石の販売で、数百万ユーロ(数億円)以上を稼いだという話は有名だ。隕石の破片は、300ユーロから数十万ユーロまで(約4万円から数千万円)の範囲で取引される。ロシアではロシア科学アカデミーが、隕石の査定や報奨金支払いを行っている。

 

タタルスタン共和国

カインサズ隕石雨 


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 タタルスタン共和国にはロシア最大の隕石孔、カルラ隕石孔がある。直径10キロメートルで、隕石の推定年齢は500万年と考えられている。カルラ隕石孔はブインスク市より西側の、チュヴァシ共和国境界付近で発見された。タタルスタン共和国では計4個の隕石が発見されており、1937年9月13日にムスリュモフスキー地区カインサズ村に落下した、カインサズ隕石が最大だ。住民は落下する瞬間を見ていた。落下時に砕けた隕石の総重量は210キログラム以上。

 

チェリャビンスク

クナシャク隕石雨 


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 2月16日に発生した隕石雨は、チェリャビンスク州にとって史上初のできごとではない。隕石雨が1949年7月11日、チェリャビンスク州の194平方キロメートルの範囲に落下した。これまでに総重量200キログラムとなる、破片20個しか発見されていない。隕石の年齢は比較的若い、720万年だ。他の天体落下の事象とは異なり、クナシャク隕石雨の破片には溶融殻が発見されていないが、研究者はこれを隕石自体の高密度によるものと判断した。

 

クラスノヤルスク地方

ツングースカ隕石 


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 ツングースカ隕石の破片は発見されておらず、この事象は科学界の大きな謎のひとつとなっている。エニセイ川上空を1908年、火の玉が飛び、その後無人のタイガ(シベリアの針葉樹林)上空8~10キロメートル付近で大爆発した。衝撃波は西半球を含む、世界中の観測所で記録された。この大爆発により、2000平方キロメートル以上の領域で樹木がなぎ倒された。また数日間にわたり、大西洋から中央シベリアまでの地域で、強い閃光と光る雲が確認された。現在でも発明家ニコラ・テスラの実験説から彗星説まで、この事象についてのさまざまな説が存在している。クラスノヤルスク地方政府は、外国人旅行客を含む、さまざまな旅行客を対象とした、ツングースカ隕石落下場所の観光コースを作成している。