イリイヌィフ・カツァラポフ組=グリゴーリー・シソーエフ撮影/ロシア通信
イリイヌィフ・カツァラポフ組のコンビ解消の噂は、「ISU世界フィギュアスケート選手権大会2014」開幕の数日前に流れた。本人たちもコーチもこの情報を完全に否定していたが、アイスダンスの選手であるルスラン・ジガンシンが7日、イリイヌィフとともにロシア・フィギュア・スケート連盟にコンビの申請をしたことを明らかにした。「私とレーナ(イリイヌィフ)は今日、今後一緒に滑ることを、連盟に申し出る。レーナとの試験的滑走は先週すでに行われた」とRスポルト紙はジガンシンの事前の言葉を伝えている。
イリイヌィフ&ジガンシンとシニツィナ&カツァラポフが誕生
イリイヌィフはこう話す。「4日に健診の場所でニキータが私に近づいてきて、一緒にいてくれてありがとうと言い、今後は私とは演技しないことになると告げてきた。ペア解消は向こうから言い出した。世界フィギュアの時にその噂が私にも伝わってきて、先週ニキータが事実を直接確認した」
カツァラポフは衝動的にこのような決定をしたわけではないだろう。普通は長い時間をかけて考える。また、埼玉で行われた世界フィギュアのショート・プログラムでツイズルがうまくいかず、表彰台を逃したことが原因だったわけでもないだろう。カツァラポフの新しいパートナーはヴィクトリア・シニツィナ。ジガンシンの元パートナーだ。シニツィナ・ジガンシン組は世界ジュニア選手権で金メダル、ロシア選手権で銅メダルを獲得している。
オリンピックに悪影響?
有名な専門家らは、新コンビの可能性をじっくり判断する予定だ。ベテランのタチヤナ・タラソワ・コーチは、イリイヌィフ・カツァラポフ組のコンビ解消が、2人の今後に大きく影響する可能性があると考えている。「私がコメントするのは難しい。ただ、このような変更が、ロシアのオリンピックの展望に大きく影響する可能性があると考えている」
1988年カルガリー冬季五輪アイスダンスの金メダリストであるナタリア・ベステミアノワはこう考える。「イリイヌィフ・カツァラポフ組の関係が険悪だったのではないか。これは自分たちの努力だけじゃなくて、他のパートナーやコーチの努力も台無しにしてしまう。強い2組がコンビを解消したら、外国の選手が競技しやすくなるのだから、おかしな決定。コーチはなぜこのような愚かな決定を許してしまったのだろう」
ラリオノフがバザロワのもとを去る
アレクサンドル・ヴィリフ撮影/ロシア通信
もう1組がコンビを解消する。ラリオノフは来シーズンから、バザロワとは滑らない。新しいパートナーはエストニア代表のナタリヤ・ザビヤコ。コーチはニーナ・モゼル。 モゼル・コーチはこう話した。「確かにラリオノフ・ザビヤコ組を指導するが、まず2人を一緒に滑らせてみて、どうなるか見たい」
このような変更で誰よりも困っているのがバザロワだ。現在はパートナー不在。ただバザロワは楽観的で、まだまだ最高の場所を目指すつもりだ。 バザロワはこう話した。「変化はあったけど、気合い十分。近い将来、私の今後が決まるはず。今は詳細について話すことはできないけれど、ロシアで続けられたらいい」 ただ、ロシア・フィギュア・スケート連盟はコンビ変更について、正式なコメントを行っていない。ゴルシコフ会長が7日に「連盟にはいかなる申請も届いていない。正式な書類がなければコメントのしようがない」と述べただけである。
*以下の記事を参照
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