世界フィギュアが開幕

アイスダンスのエレーナ・イリイヌィフとニキータ・カツァラポフ組=Imago/Legion Media撮影

アイスダンスのエレーナ・イリイヌィフとニキータ・カツァラポフ組=Imago/Legion Media撮影

「ISU世界フィギュアスケート選手権大会2014」が26日、さいたまスーパーアリーナで開幕した。ペアのクセニヤ・ストルボワとフョードル・クリモフ組はメダルを獲得し、男子シングルのマクシム・コフトゥンは精神的に成長。アイスダンスのエレーナ・イリイヌィフとニキータ・カツァラポフ組は、今大会を最後にペアを解消する。

ストルボワ・クリモフ組がメインに

 初戦となったペアのショート・プログラムでは、ソチ五輪個人戦の金メダリストであるタチアナ・ボロソジャルとマキシム・トラニコフ組の欠場により、ストルボワ・クリモフ組がロシア代表のリーダー的存在となった。

 ストルボワ・クリモフ組は、ソチ五輪個人戦の銀メダリストらしい滑りを見せたと言える。ショートでは、トップに立ったドイツのアリオナ・サフチェンコとロビン・ゾルコーヴィ組の79.02点(シーズン・ベスト)に3ポイント弱およばない、76.15点で3位についた。この時点で2位はカナダのメーガン・デュアメルとエリック・ラドフォード組だった。

 翌日のフリー・プログラムで見事に追い上げ、合計215.92点で銀メダルを獲得した。

 ストルボワはショートの後で、こうコメントしていた。「世界フィギュアの準備が簡単だったって言ったら嘘になる。あっちに行ったり、こっちに参加したりと、なかなか一緒になれなかったから、練習もままならなかった。最後の2週間は練習以外の他の予定を入れないように務めて、しっかりと調整した」

 

コフトゥンの復活

 ロシアは男子シングルに注目。ロシア選手権でエフゲニー・プルシェンコを破り、ヨーロッパ選手権で期待にこたえられず、オリンピックに出場できなかった18歳のコフトゥンが氷上にあがるのを、ファン、コーチ、懐疑的な人々が待っていた。

 ショート・プログラムで最初の4回転サルコウを跳んだ時に回転不足になり、少しバランスを崩したが、それ以外のミスはなかった。本人によると、技術的なミスによって、予定していた4回転サルコウ-3回転トゥループができなかったという。だが4回転トゥループ-2回転トゥループ、3回転半ジャンプを含む、残りの6つの要素はきれいに滑りきっていた。ただこのような要素を組み合わせて84.66点をマークしたものの、現時点で7位。トップの町田樹とは14点ほどの差がある。

ビデオ:YouTube/icechannel2011

 コフトゥンは滑り終えてこう述べた。「滑りにはほぼ満足してる。すべてがうまくいったわけじゃないけど。ショートではミスできないと言ったことがあるけど、最後までがんばった。4回転トゥループのコンビネーションが不安だったけど、サルコウで回転不足になってしまった。こういう高いレベルの大会には、前とは違う姿勢でのぞむようになっている。頭にスイッチを入れるんだけど、違う感覚が生まれてくるところがいい。精神的にこういう大会の方が調子良いって言える」。

 ソチ五輪個人戦女子シングル金メダリストのアデリナ・ソトニコワは、同じクラブのコフトゥンのことが気になると記者団に話した。「持っている実力をしっかりと見せてほしい。マクシムはそれができるし、できるところを見たし、それをみんなに証明してほしい。マクシム・コフトゥンがどんなにすごい選手かってところを」

 タチヤナ・タラソワ・コーチはこう話した。「マクシムはショート・プログラムをうまく滑った。克服できたことは立派」

  ショートが終わった時点で、2位はスペインのハビエル・フェルナンデス。ソチ五輪個人戦の金メダリストである羽生結弦は、大きなミスをして3位より上にはあがれなかった。フリー・プログラムが行われるのは28日。

 

イリイヌィフ・カツァラポフ組はこれが最後

 ソチ五輪個人戦アイスダンスで銅メダルを獲得したイリイヌィフ・カツァラポフ組は、今回の世界フィギュアを最後に、ペアを解消する。タス通信がこれを伝えた。

 カツァラポフは今後、ヴィクトリア・シニツィナと組み、ニコライ・モロゾフをコーチに迎える。イリイヌィフの今後の相手は、今のところ不明。

 イリイヌィフ・カツァラポフ組の解消の噂は何年か前からあったが、ソチ五輪のために、意見の相違があっても努力してきた。ロシア・フィ ギュアスケート連盟の幹部は、アイスダンスの組み替えについての正式な発表を、世界フィギュアの後で行う予定。

 

*以下の記事を参照。

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