本田選手はCSKAのメンバーとして、ヨーロッパ・サッカーの本物のスターに変わった。=PhotoXPress撮影
日本代表のミッドフィールダー本田圭佑選手(27)は8月末までに、タイトル獲得数世界一のイタリアのクラブ「ミラン」の正式な選手になる。ロッソネリ(ミランの愛称、イタリア語で赤と黒の意)に移籍するために、年棒の減額を受け入れることにした。
本田選手のCSKAの年棒は250万ユーロ(約3億2500万円)だが、ミランの年棒は180万ユーロ(約2億3400万円)。契約期間は4年の見込み。
この移籍でCSKAは300万~400万ユーロ(約3億9000万~5億2000万円)を受け取ることになる。本田選手ほどの強力な選手の移籍金が低くなったのは、今年12月にCSKAとの契約が切れるためで、その後は無償でクラブを去ることができる。
「ずっとミランに好感を持っていた」
本田選手自身はミランでのプレーを夢見ていることを隠さなかった。「他の場所で続けたいことは事実。プロとして常に成長したいし、そのために夢をかなえ なければいけない。ずっとミランに好感を持っていたから、移籍は優先的。CSKAで何年もうまくやらせてもらったけど、モスクワを離れる方向にすべてが動 いている」。
本田選手はCSKAのメンバーとして、ヨーロッパ・サッカーの本物のスターに変わった。CSKAがオランダのクラブ「VVVフェンロー」から獲得したの は2009年末。移籍金は600万ユーロ(約7億8000万円)で、サッカーの専門家の間で反響を呼んだ。日本人がロシアに順応できるとは、多くの人が信 じていなかった。
2009年CSKA移籍
本田選手は移籍後数ヶ月で、UEFAチャンピオンズリーグやロシア・プレミアリーグでゴールを決め、このような歓迎していない人々を黙らせた。CSKA は史上初のUEFAチャンピオンズリーグ準々決勝進出を決め、ロシア・カップでは優勝した。本田選手は2010年度の日本年間最優秀選手にも選ばれてい る。
日本代表として出場した2011年アジアカップ・カタール大会では、シリア戦でPKから勝ち越しゴールを決めた。これは日本代表の通算1000ゴール目 だった。同大会の準決勝では韓国代表と対戦し、本田選手は2得点のどちらにもからんだ。このPK戦では最初に蹴り、見事にゴールを決めた。日本はこれに よってオーストラリアとの決勝戦に進み、その後4回目の優勝を果たした。本田選手はこの大会でMVPに選ばれている。
ケガで苦しんだ昨年も、今年も大活躍
この時すでにヨーロッパの複数の強豪クラブが本田選手の獲得を目指していたが、CSKAは2000万ユーロ(約26億円)の移籍金を提示し、エースを手放したがらなかった。昨年はケガに苦しんだものの、それを感じさせないような活躍ぶりで、ロシアで優勝をとげた。23試合中7ゴール6アシストで13得点 をマーク。
最近のCSKAの試合では、本田選手はチーム最高のプレーをしている。ロシア・スーパーカップ 2013では「ゼニト・サンクトペテルブルク」を3-0で、またロシア・プレミアリーグでは「ロコモティフ・モスクワ」を2-1で下した。
本田選手の代理人プルーフスマ氏がロシアNOWにコメント
本田選手のオランダ人の代理人ケース・プルーフスマ氏は、ロシアNOWの取材に対してこう話した。
「ミランとCSKAは現在、本田選手の移籍について交 渉を続けている。本人は今夏イタリアに行くことを強く望んでいる。これはとても現実的だと思う。それでもCSKAが本田選手を手放さないと決めたら、本人 は契約満了までプレーを続け、冬にミランに移籍するだろう。本田選手はプロ意識が高く、どのクラブに属しているかにかかわらず、フィールドに出る時はいつ も最大限に集中している」。
本田選手はCSKAで103試合に出場し、24ゴール25アシストをマーク。日本代表としては46試合に出場し、15ゴールを決めている。
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