クリチコ対ポベトキン

=ウラジーミル・ペスニャ/ロシア通信撮影

=ウラジーミル・ペスニャ/ロシア通信撮影

アレクサンドル・ポベトキンのマネージャーのプロモーション会社は、ウラジーミル・クリチコとの対戦権を2300万ドル(約22億6000万円)で手に入れた。試合は8月31日、モスクワで行われる予定。

 クリチコとポベトキンの対戦権保有者、また事実上の主催者となる人物は、世界ボクシング協会(WBA)の本部があるパナマで昨日行われた入札で決まっ た。ポベトキンはWBA世界ヘビー級王者で、クリチコはWBA、国際ボクシング連盟(IBF)、世界ボクシング機構(WBO)世界ヘビー級スーパー王者 だ。

 ポベトキンのマネージャーであるウラジーミル・フリュノフ氏のプロモーション会社は、余裕で落札した。WBAのウェブサイトは、フルノフ・ プロモーションズ(Hrunov Promotions)が約2300万ドルを提示したと伝えている。必要な金額は、ロシアのビジネスマンであるアンドレイ・リャビンスキー氏も負担した。 試合はモスクワ開催を予定しているものの、ベルリンやラスベガスという予備案もある。

 

2300万ドルで試合を落札 

 フリュノフ氏は落札した後こう話した。「注目度の高い試合だから、この金額は妥当」。プロモーション会社「K2」のトム・レフラー氏はこう述べた。 「我々は700万ドル(約6億9000万円)という悪くない額を提案したが、2300万ドルとは記録的だ」。クリチコのマネージャーであるベルント・ボンテ氏は、金額が「馬鹿げて見える」と話した。

因縁の対決

 クリチコとポベトキンの対戦は2回延期されている。最初は2008年12月に予定されていたが、ポベトキンが練習中に足をケガして見送られた。2010年9月に予定されていた2回目の試合は、ロシア側の問題によって開催できなかった。

 

 リャビンスキー氏は入札に参加した際、利益の確保を優先課題にしなかったことを明らかにした。ロシアのプロボクシングへの投資は、「長期的プロジェクトであり、戦略的な目的を追求している。その主な目的は、ロシアのプロボクシングを世界水準にまで高めることだ」という。

 

無敗の若手と伝説の王者 

 そうであればこれは理想的な対戦となる。「これは伝説的な対戦になる。スーパーヘビー級の若年世代の誰が、無敵のクリチコに挑戦するかは、以前から話題になっているし、その相手として一番ふさわしいのがポベトキンだということも明らかだった。誰が勝つかはわからないが、ポベトキンは試合 に向けて完璧に仕上げてくるだろう。この試合は世界のボクシング史に残る」とリャビンスキー氏は話す。

 あらゆるランキングで王者となっているクリチコと、25回すべてのプロ試合で勝利を続けているポベトキンの対戦は、期待されているプロボクシングの試合の一つだ。この試合は世界150ヶ国以上で放送される予定。75%対25%の賞金は、約1750万ドル(約17億1600万円)と570万ドル(約5億 6000万円)になる。


*コメルサント紙とガゼータ・ルの記事を参照。

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