ボリス・アンレプは、いわゆる「銀の時代」の作家の一人である。詩作や絵画の他、モザイク画にも取り組んだ。アンナ・アフマートワとのロマンスもあり、彼女がアンレプに捧げた詩も数篇ある。
1917年の革命後にアンレプはイギリスに移住し、1969に死去するまで生涯を過ごした。ロンドンで個展も何回か開かれたが、今では誰でも、無料でアンレプの作品を見られる。ロンドンのナショナル・ギャラリーのロビーの床を彩る、色彩豊かなモザイク画が、それである。神話の生き物と実在の人物が共演する図柄だ。
『抵抗』(''Defiance'')と題されたモザイク画では、ウィンストン・チャーチルが怪物と闘っている。
ヴァージニア・ウルフは、歴史のミューズであるクレイオーの姿で描かれている。
アンレプの恋人アンナ・アフマートワも描かれている。戦争の惨禍に囲まれた彼女は、「同情」を表現している。
ロンドンではナショナル・ギャラリーの他にも、アンレプのモザイク画を見られる場所が多くある。ウェストミンスター寺院も、その1つだ。