ロシアの新しいポストアポカリプス映画「ブラック・アウト」を見るべき6つの理由

Egor Baranov/TV-3, 2019
 ロシア人がようやく「ブレードランナー2049」や「バイオハザード」に返答したようだ。そしてこれは良い作品だ!

 一秒で、全世界の日常生活が終わる。突如、未知の大災害によって地球上の数十億人が亡くなり、世界中で電気を使えなくなる。ロシアでほんの一部の人間が生き残っている。この文明最後の居留地は、地球の他の部分とは全く連絡を取っていない。しかし、未知の領域に派遣された部隊が跡形もなく消え去り、生存者たちはこの大惨事が全くランダムなものはないと気づく...。

1. これがロシア初のポストアポカリプス映画だ

 ロシアで、ポストアポカリプス世界を描いた主要な興行映画が作られたことはない。このジャンルはロシア(またはソビエト)映画の伝統にはなかったものだ。だがこれも「ブラック・アウト」が公開されるまでのことだが。今や、私たちはおそらく、「ウォーキング・デッド」、「ザ・ウォーカー」、「マッドマックス」にロシア要素を加えたようなものを、すぐにスクリーンに出てくることを期待できる。

2. 他のゾンビ映画の真似ではない

 予告編を見た後、あなたはこのように言うかもしれない。「まあ、これはよく似たゾンビ映画だ。ウイルスが全世界を征服し…。」もちろん、ネタバレは一切しないが、「ブラック・アウト」は…単純で偏ったものではない。 「バイオハザード」、「エイリアン」、「プロメテウス」、「ブレードランナー」などの映画に触発された(真似ではない!)この作品は、予測不可能なひねりが満載のロシアの次世代SF映画なのだ。

3. ロシアが最後の地だ

 全世界が荒廃し、アメリカだけが生き残るような、ハリウッドのアポカリプス映画にうんざりしていないだろうか。私たちはそうだ!しかし、現在は代替案がある。人類には新しい最後の場所、ロシアがあるのだ。実際には、ロシア全体ではなく、モスクワの西部とその周辺、近隣地域、バルト諸国の一部、ウクライナ、フィンランドなどだ。現在、これはいわゆる「生活圏」だ。それを超えて、暗闇、死、そして全く未知のものなど…がある。ゾンビ、ミュータント、モンスター?神のみぞ知る…しかし明らかなことが一つある。それは生存者にとっては、そういう類のものはトラブルだけをもたらす。

4. ラブストーリーは最初(最後)に来ない

 想像してみよう。戦争映画「スターリングラード」を見ようと映画館に行った。第二次世界大戦中の最も重要な戦いの一つであり、残忍な衝突を見ることを期待していたが、代わりにいくつかの絶対に不必要な恋愛シーンを見る必要があるのだ。そしてこれは、ロシア人監督がSF映画や戦争映画でだいたいいつも致命的に繰り返してしまうアプローチなのだ。ロマンチックな物語が戦争映画を台無しにし、ある種のメロドラマに変えてしまう!映画の大部分がエレン・リプリーとドウェイン・ヒックス伍長のラブストーリーになってしまい、たまにしかエイリアンと戦わなくなってしまった「エイリアン」を見たいか?

 さて、怒り狂ったロシアの聴衆の耳にも届いたようだ。「ブラック・アウト」は愛についての物語ではないのだ。もちろん、物語の一部にはある。しかし、それが作品を邪魔せず、SFアクション映画を見ていることを忘れさせない。クリスマスのロマンチックなコメディではないのだ。

5.武器マニアへのリスペクトがある

 ロシア軍が近い将来どのようになっているか見たいか?それなら映画を見に行こう!戦車、装甲兵員輸送車、自動砲、オスプレイ型ティルトローター、ドローン、兵士と一緒に走る四足歩行ロボット、そしてもちろん、あらゆる種類の小型武器!ラッキーだと思いますか?

6.リンキンパークのサウンドトラック

 全てのリンキンパークファンへのプレゼントだ!マイク・シノダが映画のメインテーマ曲を作曲したのだ。 「[ブラック・アウトの]監督エゴル・バラノフが映画のクリップを送ってくれたとき、私はすぐに自分がどんな歌を作りたいかを考えました。映画の緊張感と不安感は、すぐに私に共鳴しました」と彼は語った

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