河野外相との会食は、日本大使公邸で行われ、ボリショイ劇場支配人のウラジーミル・ウリン氏、チェーホフ記念国際演劇フェスティバル主宰者のワレリー・シャドリン氏、ロシア外務省に近いシンクタンク「ロシア外交問題評議会」のアンドレイ・コルトゥノフ所長、プーシキン美術館館長のマリーナ・ロシャク氏、マルチメディア・アート美術館館長のオリガ・スヴォブロワ氏などが招かれた。
「昨日、シュヴァロフ第一副首相に誘われて、ボリショイのバレエ『ロメオとジュリエット』を楽しみにました。本当に、ロシアは、文学、絵画、踊りなどという文化が、伝統の中に根付いている国だと思います。来年の、日本とロシアの交流年をどうやって成功させるか、一生懸命努力をしたいと思います。是非、皆様も、お知恵を借りして、来年の交流年、成功させておきたいと思います」。河野外相はゲストにこう挨拶した。
2018年の「日本年」「ロシア年」に向けて着々と準備
会食後、河野外相は、美術の殿堂、プーシキン美術館を訪れた。露日両国でそれぞれ開催される、「日本年」と「ロシア年」の枠内で、2018年にはこの美術館で、江戸時代の絵画の展覧会が行われる。一方、日本では、プーシキン美術館所蔵の絵画の展覧会が開かれる予定だ。
ちなみに、同美術館での日本美術展はしばしば行われており、例えば、今秋は、世界の美術における自画像の歴史をテーマとした企画展が開催され、その枠内で、日本の現代美術家、森村泰昌氏の作品が紹介された。
他方、日本でも今秋、秋期特別展「名碗 ロシアを旅した樂:エルミタージュ、プーシキン美術館帰国展」 が、2年前にプーシキン美術館で開催された展覧会を受けて、現在、「樂美術館」で開催中だ。今回は、かつてロシアで展示された作品とともに、ロシアの子供たちが描いた樂焼の絵や、子供たちが制作した樂焼も展示されている。この樂焼は、プーシキン美術館の焼き物スタジオで、15代樂吉左衞門の参加と指導を得て、制作されたもの。
2016年12月、プーチン大統領が訪日した際に、2018年を「ロシアにおける日本年」「日本におけるロシア年」とすることが決まっている。これにより来年ロシアでは、経済から文化、スポーツに至る、様々な分野、領域で日本を紹介する行事、イベントが多数行われる予定だ。