ジェフ・クーンズが創作したバレリーナ像。ニューヨークのロックフェラー・センター前の広場、2017年5月12日
=Getty Imagesアメリカの彫刻家ジェフ・クーンズは最近、ルイヴィトンから昔の巨匠の作品をプリントした一連のバッグを出しているが、またもや他のアーティストの作品を模倣したようだ。
ソ連の陶芸家オクサーナ・ジニクルプの作品、「座るバレリーナ」、1950~1980年、陶器、高さ19センチ=Akcia-Antique
ジョージア(グルジア)出身のラド・ポチュアは、フェイスブックでこう指摘した。クーンズの巨大なバレリーナ像が先ごろ、ニューヨークのロックフェラー・センター前の広場に設置されたが、それが、ソ連の陶芸家オクサーナ・ジニクルプの作品にそっくりだと。ジニクルプがこの「座るバレリーナ」を制作したのは、1950~1980年代にキエフの陶器工場で働いていた時期だ。
権威ある芸術雑誌「The Art Newspaper」のロシア語版は、同誌のフェイスブックのページでこんな問題を提起している。作者名を明示せずにそっくりコピーした場合、オリジナルを変換した作品とみなし得るものか、と。
アメリカの美術家ジェフ・クーンズがバレリーナ像の前にポーズする。ニューヨークのロックフェラー・センター前の広場、2017年5月12日=Reuters
クーンズは、現代最も稼いでいるアーティストの一人だが、この一件に先立ち、今春、フランスの裁判所で盗作のかどで有罪判決を受けている。すなわち、1988年にクーンズが制作したとしている磁器彫刻「ヌード」は、判決によると、1975年に写真家ジャン=フランソワ・ボーレが撮影した写真から盗作したものであった。
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