ミハイル・ブルガーコフの箴言

ミハイル・ブルガーコフ=

ミハイル・ブルガーコフ=

タス通信
 今日、5月15日は、作家ミハイル・ブルガーコフの誕生日。彼の代表作から重要でしかも滑稽味のある文章を思い出してみたい。

ミハイル・ブルガーコフ=タス通信撮影ミハイル・ブルガーコフ=タス通信撮影

1. 「原稿は燃えない」(『巨匠とマルガリータ』)ツイートする

2. 「どこにも急がない人は、どこにでも間に合うものだ」(『犬の心臓』)ツイートする

テレビドラマ「巨匠とマルガリータ」、2005年=写真提供:kinopoisk.ruテレビドラマ「巨匠とマルガリータ」、2005年=写真提供:kinopoisk.ru
3. 「時には、人間を滅ぼすいちばんいい方法は、その人間に自分で運命を選択させることだ」(『巨匠とマルガリータ』)ツイートする

4. 「おかしくなっているのはトイレットペーパーじゃなくて、頭のほうだよ」(『犬の心臓』)ツイートする

5. 酒、賭博、美しいご婦人方、談話などを避ける男の頭には、なにか良からぬものが宿っているものだ。そういう手合いは、重い病気にかかっているか、密かに周りの人間を憎んでいるのさ」(『巨匠とマルガリータ』)ツイートする

6. モルヒネ中毒患者には、決して誰からも奪われることのない幸福が一つある。それは、全き孤独のうちに生活できるってことだ。孤独というのは大切なもので、しかも重要な思想であり、観照であり、平安であり、叡智にほかならないのだから…(『モルヒネ』)ツイートする

映画「犬の心臓」、1988年=写真提供:kinopoisk.ru映画「犬の心臓」、1988年=写真提供:kinopoisk.ru

7. 「もしあなたが、自分の胃の消化のことを考えるなら、ひとつ忠告させてもらおう。食卓についたら、ボリシェビキのことも、医学のことも話しちゃいけないよ。神があなたをお守りくださるように――そして食事の前にはソビエトの新聞なんか読まないことだ」(『犬の心臓』)ツイートする

経歴

 ミハイル・ブルガーコフ(1891-1940)は、ウクライナのキエフで生まれ育ち、キエフ大学医学部を優秀な成績で卒業した。しばらく赤十字の病院に志願して勤務。第一次世界大戦が勃発すると、前線をはじめ、ロシア帝国の各地で働いた。この時期の自伝的事実を含む、複数の短編が医学雑誌に掲載されている。ちなみに、彼の『若き医師の手記』と短編『モルヒネ』に基づき、連続ドラマがイギリスで製作された。ドラマの主役を演じたのは、ハリー・ポッター役で有名なダニエル・ラドクリフ。戦後、文壇で活躍し始めるが、劇場もその活動の舞台となった。内戦についての長編『白衛軍』を、自分で戯曲に直している(『トゥルビン家の日々』)。また、長編『劇場』は、この戯曲の上演をめぐる状況や人間関係に基づいたもので、ブルガーコフは自分の代表作だと考えていた。最後の作品『巨匠とマルガリータ』は死後四半世紀を経てようやく公刊され、世界的な評価を獲得、現在では75カ国語に翻訳されている。また、中編の傑作『犬の心臓』は、1988年のソ連末期に映画化され、現在も高い人気を誇っている。