![]() |
刊行:2014年4月
責任編集:長塚秀雄
東洋書店
明治18年の森有礼による「文部クーデター」以来、日本の社会のなかでロシア語、ロシア文化を研究することはそれ自体が「異色」であることを余儀なくされた。二つの国の間で文化の相互理解に努めた人々は近代の日本の歴史の中で、その活動自体が異色のものならざるを得なかった。
しかし、「異なる色」があればこそ、そこに相対化が起り「動き」が生じる。
この本に描かれた「異色の30人の群像」によって、改めて日本の近代を動的に捉え直すことができる。しかもその輪郭がくっきりとしてくることに驚く。
芸術家や学者はもちろん、宗教家、軍人や実業の分野に至るまで30編の評伝を集めたこの書は近年の研究の進展を反映して、新鮮にしてかつ重厚である。
ロシア・ビヨンドのニュースレター
の配信を申し込む
今週のベストストーリーを直接受信します。