5月26日(月曜日)
第1回国際演劇ユニバーシアードがサンクトペテルブルクで5月26日~31日に開催される。このプロジェクトの主な課題は、世界各国の演劇学校生徒の舞台を披露すること。若くてやる気満々のアーティストは、しばしばプロ顔負けの演技を見せてくれる。
演劇ユニバーシアードは、オリンピックの原則に基づいて行われ、松明を持って、アレクサンドリンスキー劇場から同市の目抜き通りを駆け抜け、“聖火台”に点火する。フェスティバルには、フランス、オランダ、イギリス、中国、韓国、ハンガリー、ルーマニアから演劇学校生徒が参加。1週間にわたり、1日3つずつの芝居を、「バルチースキー・ドーム」、アレクサンドリンスキー劇場の練習用ステージ、ボリショイ人形劇場、モホヴァヤ通りの「ウチェブノエ劇場」で上演する。
また、ロマン・ヴィクチュク、カマ・ギンカス、キリル・セレブレンニコフ、アンドレイ・モグーチー、ベルギーの巨匠Luk Percevalらの有名アーティストがマスタークラスを行う。このほか、アレクサンドロフスキー公園では、屋外に映画シアターが設けられ、学生の作品が上映される。
公式サイト:http://musecube.org/?p=147771
5月28日(水曜日)
写真提供:Press Photo
人形とクマのぬいぐるみの展覧会「人形の時 №13」が、サンクトペテルブルクで5月28日~6月1日に開催される。統計によると、ホテルの忘れ物で一番多いのがクマのぬいぐるみ。かつて馴染んだぬいぐるみや人形を生涯忘れられない人は多いはず。人形フェスティバルは同市で年2回開かれる。
今年は個人コレクションから、19世紀初めのものを含む古い人形を展示する。また、ドイツの画家マルガレーテ・シュタイフ、エストニアの画家、レサ・トィトスマ、ウクライナの人形師イリーナ・ボジチェンコらの作品、エレーナ・グロモワのギャラリーの作品を見せる。
公式サイト:http://www.dolltime.ru
5月30日(金曜日)
写真提供:Press Photo
イギリスのインダストリアル・ミュージックのバンド「サイキックTV」がモスクワのクラブ「P!PL」で、翌日はサンクトペテルブルクのクラブ「待合室」で出演する。インダストリアル・ミュージックの創設者ジェネシス・P・オリッジと、その伝説的バンドは、しばしばロシアを訪れているが、その都度スキャンダルを巻き起こしている。
スキャンダルは、オリッジの性転換(シリコンの乳房形成や顔の整形など外面的なもの)や、イデオロギー(あらゆる性差別、社会的差別の完全否定)、そして、過激で即興的なパンクによって引き起こされる。
しかし、その超熱演には抗し難い魅力があり、彼らも、ディスク「Live in Russia」を発売して、自らのディスコグラフィーに含めたほど。今回は、アメリカから実験的なバンドXIU XIUも一緒にやって来る。
公式サイト:http://piplclub.ru
5月31日(土曜日)
写真提供:Press Photo
モスクワの芸術公園「ムゼオン」では、屋外で2日間にわたり、イタリア文化フェスティバル「La Terrazza」が開催される。プログラムには、コンサート、書籍市、モスクワのサツ音楽劇場によるヘンデルのオペラ「アルチーナ」の上演などがある。これはバロック・オペラの傑作だ。
また、モスクワの詩人たちがイタリアを詠んだ詩を朗読し、特別閲覧室「Scuola Italiana」では、イタリアに関する講演と、イタリアのヌーヴェル・ヴァーグの古典的作品の上映がある。このほか、青年古楽アンサンブル「ラ・カンパネラ」の演奏、歌手Christian Tolaがクラシック作品をアレンジしたものを歌い、モニカ・サントロが60年代のヒット曲を披露する。
公式サイト:http://buonaitalia.ru/ru/festival-la-terrazza
6月1日(日曜日)
AP通信撮影
ヘヴィメタルバンド「ブラック・サバス」は一度もモスクワに来たことがなかったが、この度、室内競技場「オリンピック・スタジアム」で最初で最後の公演を行う。最初のツアーがお別れコンサートになってしまったが、これは、このバンドが解散前にオリジナルメンバーで最後に大ツアーを行うことにしたため。
もともとボーカルは、オジー・オズボーンだったのだが、1979年に脱退し、代わってロニー・ジェイムズ・ディオがボーカルとなっていたが、2010年に死去。その後、再びオズボーンが加わるも解散が決定――。こうしてモスクワ最初のコンサートが最後になってしまったという次第。
「ブラック・サバス」というと、ロックが「奨励されなかった」ソ連でも別格の扱いで、厳禁だった。バンドの“黒魔術”がソ連市民の無神論的意識に破滅的に作用すると危惧されていた。オズボーンがステージで蝙蝠を食べたという噂が流され、人々に恐怖を植え付けていたという、笑えない話もある。
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