今週末はモスクワの生誕866年祭

モスクワは、慣例にもとづいて、866歳の誕生日を9月の第一土曜日に祝う =タス通信撮影 

モスクワは、慣例にもとづいて、866歳の誕生日を9月の第一土曜日に祝う =タス通信撮影 

モスクワは、慣例にもとづいて、866歳の誕生日を9月の第一土曜日(今年は9月7日)に祝う。市内では、およそ千のありとあらゆるイベントが用意されているが、めくるめくカーニバルの熱狂に呑み込まれないように、選りすぐりの催しをご紹介しよう。

 12:00 正午を回ると、首都の多くの並木道は、お祭りムード一色になる。環状並木道には、ずらりとテーブルが並べられるが、そこでは、卓上ゲームに興じたり、音楽を聴いたり、芸術家の作品を鑑賞したり、手工芸品フェアの会場を漫ろ歩いたりすることができる。染料による絵画の教室、石鹸作り、ボディーペインティングなども予定されている。散策はトヴェルスコーイ並木道から始めるとよい。そこでは、40軒以上のモスクワのカフェが自慢の料理を用意しているので、長丁場をまえに腹ごしらえができる。 

 14:00 トヴェルスコーイ並木道からツヴェトノーイ並木道へ移ると、モスクワ最古のニクーリン・サーカスが、野外ショーを催している。ポニー、鸚鵡、仔犬、ニシキヘビ、熊などがいるが、プログラムの目玉は、象のファッション・ショーで、そのあと、モデルになった象の撮影会が行われる。

 16:00 エルミタージュ庭園では、この日、ソ連の祭典が催される。ウクライナ、グルジア、バルト諸国といった旧ソ連邦構成共和国出身のミュージシャンが同じステージに立ち、デザイン・マーケットや民族料理の屋台も並ぶ。 

 18:00 全ロシア博覧センターでは、モスクワ工科博物館が、科学文化フェスティバル「ポリフェスト」を組織する。「ストリートアート&サイエンス」ショーでは、科学のパラドックスが観客の目を楽しませ、移動式のラボラトリーでは、物理や化学やロボット工学の実験が披露される。このフェスティバルにおなじみの屋台も実験的なもので、インスタント食品、宇宙食、特製のアイスクリーム、透明の料理などが試食できる。

 20:00 クズネツキー・モストでは、料理フェスティバル「スラヴの食卓」が催される。20軒以上のレストランやカフェが、昔ながらのスラヴ料理のレシピを甦らせ、マスタークラス、レクチャー、コンテスト、試食などが行われる。

 このフェスティバルは、100軒以上のレストランが参加するさらに大きな料理フェスティバル「美食都市」の一環となる。 

花火の会場: 

  • 芸術公園「ムゼオーン」
  • バウマン街
  • ユルロフスキー小路とデジニョーフ小路の角
  • ザレーチエ通り3番地の陸海空軍後援会(DOSAAF)のエリア
  • ナガーチンスカヤ草地、十月革命60周年公園
  • カドィーロフ通りの辻公園
  • 雀が丘
  • モスコフスキー町
  • 勝利公園(ゼレノグラード)
  • ボグダーノフ通り
  • 友好公園

 21:45 9月7日、モスクワの空は、12ヶ所から一斉に打ち上げられる花火に彩られる。音楽をバックに10分間にわたって繰り広げられるこの光の祭典は、国際花火フェスティバルのフィナーレを飾るもの。そのフェスティバルは、ひと夏を通してモスクワで催され、期間中に行われた人気投票で上位に選ばれた花火が、フィナーレでふたたび打ち上げられる。参加者の顔ぶれからすると、実に感動的なショーとなること間違いなし。ちなみに、特別ゲストとして参加するドイツの伝説の花火師集団「ピロトロニクス」は、これまで、モナコの皇太子の戴冠式のためのショーのほか、キエフでのサッカーの欧州選手権の閉会式やピンク・フロイドの欧州ツアーの演出なども手がけてきた。

 22:00 ポクロンナヤの丘で、フランスの街頭劇団「グループF」の生演奏つきの花火ショーが始まる。「もっと光を」は、この創作集団の最大のプロジェクトの一つ。その花火と炎と音楽のショーは、火という宝物の歴史についての、現代の寓話だ。火は、初めは迷信や盲目的な崇拝や欲望の対象であり、のちに闇に勝利した人間の理性のシンボルとなった。なお、モスクワの地下鉄は、モスクワらしいデザインの特別乗車券を用意しており、スクラップ帳に挿んでおけば、忘れえぬ旅の想い出となろう。