アレクサンドル2世の殺人者死刑
これに先立って、1996年5月16日に、ボリス・エリツィン大統領(当時)により大統領令第724号「ロシアの欧州評議会加盟にともなう、死刑執行の段階的縮小について」が公布されていた。
ロシアは同年2月に欧州評議会に加盟していた。
欧州評議会規定の第1条 (a) には、「欧州評議会の目標は、共通の財産であり、かつ経済的、社会的進歩をもたらす理念と原則を守り実現する目的のために、加盟国間でのより強固な統合を達成することである」とうたわれている。
したがって、加盟資格は、基本的人権、自由、法の支配などの「理念と原則」を受け入れることになるわけだ。
廃止ではなくモラトリアム
しかし、ロシアの場合、死刑を廃止したわけではなく、モラトリアム(一時停止)である。刑法第59条にも、死刑の規定はある。
「刑法第59条:死刑
このように、ロシアでは、死刑の適用が、性別と年齢で制限されているのが特徴だ。
現時点では、ロシアでの死刑は、1996年8月2日に、未成年者11人を殺したセルゲイ・ゴロフキン(執行時36才)に対して執行されたのが最後
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