ロシア初の「貸付」銀行を設立

ロシア帝国国立銀行、1900年 写真提供:wikipedia.org

ロシア帝国国立銀行、1900年 写真提供:wikipedia.org

1754年の今日、5月18日に、女帝エリザヴェータの政府が、ロシア初の「貸付」銀行を設立した。

 支店はモスクワにも開設され、貴族は最大1万ルーブルまで、年利6%で融資を受けられるようになったが、その代わりに領地を抵当に入れなければならなかった。その結果として、18世紀末までに、貴族の全領地の実に約3分の1が抵当に入ることになった。

 

実現しなかった大改革 

 貸付銀行設立は、女帝エリザヴェータ・ペトローヴナ(ピョートル大帝の娘)の政府が行った経済改革の一環で、これを主導したのは、重商主義者のピョートル・シュヴァーロフだ。

 彼は、人頭税の引き下げ、間接税(酒と塩)の導入、国内関税の撤廃など、一連の施策を次々に講じ、商工業の振興を図った。

 また、貴族の特権は拡大する一方で、貴族以外の企業家や商人にも土地所有を認めさせようとした。

 もし、これが実現していれば、まさに画期的な改革となったはずだが、ミハイル・ヴォロンツォーフの一派がこれに激しく反対した。シュヴァーロフは、彼らとの政争に破れ、政治の表舞台から去っていく・・・。

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