ロシアでもメイド・カフェはしっかりと存在している =エレナ・ポチェトワ撮影
そんなロシアでも、「いらっしゃいませ、ご主人さま!」と迎えてくれるカフェは、実はしっかりと存在している。メイド・カフェを最初に実現したチームの1つが、マクシムさんとその「メイド・チーム」だ。 日本のメイド・カフェではサービス代、食事代、その他のボーナスがそれぞれ別料金となっているが、マクシムさんのカフェで請求されるのは食事代のみ で、すべてのサービスは無料、すなわち食事代にすべてが含まれている。マクシムさんの行っているサービスがどのようなものなのか、またその問題点などにつ いて聞いた。
-なぜモスクワでこのようなカフェをつくろうと思ったのですか。
最初はモスクワのカフェの1店舗を撮影館のようにすることしか考えていませんでしたが、話し合いを進めるにつれて、より国際的なものにしたいという考え に変わって行きました。私はデザイナーで、以前から一緒に仕事をしているカフェのオーナーに、ウェイトレスにメイドの服を着せてはどうかと提案しました。 このオーナーのカフェはロシア帝国時代の様式でまとめられていたので、メイドはぴったりだと思ったのですが、すぐには賛成してもらえませんでした。そこで私は 自分の「メイド・チーム」をつくり、自分でプロジェクトを実現することにしたんです。
-常設のメイド・カフェはもうできているのでしょうか。プロジェクトを実現する上でどのような問題がありますか。
参加できてとてもおもしろいです。これはとても創造的な仕事なんです。注文されたお料理をテーブルに運ぶだけではありません。いつもどうやってお客様を 喜ばせようかと考えていて、いろいろなゲームやクイズを考案します。私自身、自分のカフェに喜んで通っていますし、友だちも呼びます。これは将来性のあるプロ ジェクトだと思います。自分たちのカフェを絶対につくりますし、すべてがうまくいくでしょう。
今のところ、カフェからカフェへと渡り歩いています。現代的なモスクワのレストランはこのアイデアに興味を持っていません。どのレストランも 大きな利益を生むものだけを求めていて、我々のプロジェクトに関心は持つものの、これによって特にもうかるわけではないとわかるとすぐに断ります。ただ私 は、ちょっとやそっとのアイデアではすでに驚かないモスクワの客でも、メイド・カフェのアイデアでならひきつけることができると考えています。
-ターゲットはどのような客層ですか。
これは悩みどころです。イメージの問題ですね。高校生や大学生を主なターゲットにしていますが、ほとんどの実業家がこれらの層には支払い能力がないと考 えています。実際には一般の客よりも学生の方が、おとぎ話のような世界や我々のサービスに対して、より多くの金額を支払ってもいいと思っています。笑顔で献 身的な本物のサービスを行うウェイトレスが出迎えてくれる場所はモスクワにはほとんどないので、メイド・カフェのことを全然知らない人でもとても喜び、褒めてくれます。
メイドたち 写真提供:meidoteam.ru
-今後はどのような計画を立てているのでしょうか。
まったく新しいメイド・ピクニックというものを、今夏始めようと計画しています。これだと、特定のカフェにしばられずに、我々の好きなようにやれます。ただ、公園から追い出されなければいいですが(笑)。
あとはロシアでメイド・カフェのアイデアが成功し、思い切りブレイクすることを祈るだけだ。
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