モスクワでお花見

PhotoXPress撮影

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ロシア科学アカデミー中央植物園では、5月上旬に桜の開花が予定されている。北海道から運ばれた250本の桜の木のうち、花が咲くのは毎年40本ほどに限られている。

ロシア科学アカデミー中央植物園、2012年。=PhotoXpress撮影

ロシア科学アカデミー中央植物園日本庭園の桜の植樹史

1987年 日本大使館より寄贈
1997年 10周年を記念して桜愛好会より寄贈
1995年 モスクワ-東京便就航25周年でJALの支援により植樹
2003年 遺伝学研究所の支援で日本より寄贈

ロシアの気候条件によって、多くの品種がその美しい姿を見せることができないでいる中、エゾヤマ桜とチシマ桜のみが植物園で越冬し花を咲かせて、訪れる人を喜ばせている。

 桜の木は、「日本庭園」の1987年の開園に向けて、日本から運ばれた。安倍晋太郎外務大臣(当時)がその1年前に、最初の木の植樹を行っていた。庭園の設計を行ったのは、造園家の中島健氏。

 モスクワで桜の花見ができるのは、ここだけではない。雀が丘に位置するモスクワ大学の大講堂前には、桜の並木道がある。また、同大学の「薬草園」(平和 大通り)にも桜の木がある。計50本の木は、2010年春に植えられた。薬草園では、さまざまな春の花が順番に咲いていく4月末から6月末までの期間、花 フェスティバルが行われる。

 桜の木が成長し、花が満開に咲くまでには、植樹されてから5年ほどかかる。もう1ヶ所桜を見ることのできる場所として、ビリュリョフスキー樹木園もあるものの、まだ桜の木々は小さく、花も少ない。

 在ロシア日本大使館のサイトには桜の開花日記もあり、ロシアの桜好きはこの貴重な期間を逃すまいとチェックしている。モスクワでもっとも早く開花したのは4月25日、もっとも遅かったのは5月15日だ。

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