パスカル・ヴェロ氏、仙台フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者=PhotoXPresss撮影
国際交流基金文化事業部長の本田修さんはこう話した。「ロシアは震災でもっとも大きな被害を受けた東北地方に、すぐに手を差し伸べてくれた。また、サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団は、仙台フィルハーモニーに資金援助もしてくれた。このような支援のおかげで、当楽団は被災地復興のためにコンサートを行うことができた。水曜日に行われたサンクトペテルブルクのコンサートと、モスクワのコンサートは、ロシアの方々に対する我々の感謝の印だ」。
東北大震災での全面的支援に感謝
3月30日は昼の部の公演が行われた。演奏は悲しく情緒的なエルガーのエニグマ変奏曲「ニムロッド」から始まり、続いてジョルジュ・ビゼーのオペラ「カルメン」の一節が演奏された。日本の民謡をモチーフとしたエネルギッシュな作品、外山雄三の管弦楽のためのラプソディの第1幕も披露され、最後はドヴォルザークの交響曲第9番ホ短調「新世界より」作品95で幕を閉じた。この公演には宮城三女OG合唱団も参加した。
演奏が終わると、会場は大きな拍手に包まれた。そして管弦楽団と合唱団は、ロシアの支援に対する感謝の言葉が記された大きな横断幕を掲げた。
日曜日の夜の部には、第13回チャイコフスキー国際コンクール・ヴァイオリン部門優勝者である、神尾真由子さんも加わった。演奏の中心は武満徹の「弦楽のためのレクイエム」となった。その他夜想曲や、ドビュッシーの「海~管弦楽のための3つの交響的素描」も披露された。
どちらのコンサートでも、仙台フィルハーモニー管弦楽団常任指揮者である、フランス人のパスカル・ヴェロさんが指揮台の上に立った。ヴェロさんによると、フランス、日本、ロシアの音楽が入るように、プログラムが構成されたという。
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