=ロシースカヤ・ガゼタ撮影
今年の春夏期には、ボルガ川流域、ウラル地方、西シベリアから185人の青年が加わることになっている。首都圏の応召兵がクレムリン連隊に入ることもあるが、兵舎であるクレムリンの美しい武器庫で生活しているのは、ロシアの僻地から来る兵士ばかりだ。この武器庫は伝統的に、田舎の青年たちの第二の家となっている。
田舎の好青年?
モスクワの青年がクレムリン連隊に入るのは、極めてまれなパターンだ。家が近いと、まじめに衛兵の義務を果たさなくなると警戒しているようである。タタルスタン共和国、アルタイ地方、クラスノヤルスク地方、ノボシビルスク州、チェリャビンスク州、ケメロボ州、オムスク州、トムスク州などの青年なら、家までの距離が非常に遠いため、確かに家に帰る誘惑にはかられないだろう。
とはいえ、地理的条件が主要な選定基準となっているわけではない。国の中枢を警護するため、一兵卒の選定でも厳しい基準が設けられている。ここに入るのは、スペツナズ(ロシアの特殊部隊)に入るよりもはるかに難しい。例えば候補者の家族は完全構成で、幸福でなければならない。そして候補者が前科など、警察の捜査対象になっていないこと、麻薬をしていないことも絶対条件だ。また精神神経症にかかったことがないことも条件となっている。同時に重視されるのは、候補者の親戚が外国にいないこと、犯罪歴がないことだ。大統領連隊というぐらいだから、これぐらいの特別条件は仕方のないことだろう。
健康と容姿も
さらに特徴的なのは、健康と容姿の条件も厳しいことだ。身長は175~190センチメートルで、身長と体重の相関関係が標準的であること、視力は矯正なしで0.7ディオプトリ以上、色盲ではないこと。聴力検査では、6メートル離れた場所でひそひそ話を聴きとれることが条件で、1単語でも聴こえなければ入ることはできない。アルコール好きや、最近若者の間で流行している入れ墨の入っている人も不合格だ。
クレムリン連隊には、スラブ系の容姿(金髪、青い目、白い肌など)の人間しか採用しないという話が知られているが、それは正しくないということが判明した。それでも、クレムリン連隊の容姿の特徴を人々はしっかりと感じている。仮にこのような容姿が条件だったとしても、最優先条件ではないということだ。
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