ソ連映画「戦争と平和」第一部を公開

写真提供:kinopoisk.ru

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1966年の今日、3月14日に、ロシアの文豪の名作にもとづくソ連映画「戦争と平和」第一部が公開された。監督はセルゲイ・ボンダルチュクで、自ら全編の主人公ピエール・ベズーホフを演じた。第一部の副題は、「アンドレイ・ボルコンスキー」。

 アンドレイ・ボルコンスキーは、主要登場人物の一人で、ピエールの親友だ。彼ら2人とヒロイン、ナターシャ・ロストワをめぐる恋が、ストーリーの一つの柱となる。

 この映画は、1968年にアカデミー賞の外国映画賞を受賞した。

 トルストイのこの大長編の映画化は、ロシア革命前にさかのぼり、まず1915年に最初の試みがなされ、その数年後にはチャルドゥイニン監督による映画「ナターシャ・ロストワ」が登場し、さらにカメンスキー監督により映画「戦争と平和」も撮影されたが、上映はされなかった。

 

 ハリウッド版とソ連版 

 1956年に、キング・ヴィダー監督、オードリー・ヘプバーン(ナターシャ)、ヘンリー・フォンダ(ピエール)、メル・ファーラー(アンドレイ)という豪華キャストで、ハリウッド版「戦争と平和」が登場した。シナリオは、6人がかりで執筆し、結局、主人公3人の恋(三角関係)に焦点を合わせることになった。上映時間は208分。

 ソ連版はこれに対抗し、セルゲイ・ボンダルチュク監督のもとで、できるだけ原作の全体像を再現するというコンセプトで、衣装、武器、歴史的背景などにも凝りに凝ったものとなった。冒頭の人間が雪玉になるシーンをみると、ボンダルチュクらが愚直なまでに原作を再現しようと努めていたことがわかる。

 スペクタクルな面でも、ソ連の国家的威信をかけて、壮大極まりない作品になり、とくにボロジノの会戦では12万人(!)が撮影に参加した。

 映画第一部が封切られると、ソ連国内では5800万人が鑑賞した。海外では、2年後の1968年にパリで、字幕を付けて公開された。