ロシアも地震国

ネフチェゴルスクの町地震後 =ロシア通信撮影

ネフチェゴルスクの町地震後 =ロシア通信撮影

ロシアの国土の20%以上はマグニチュード(M)7以上の地震が起こりうる危険ゾーンである。M8~9の地震が起こりうる極めて危険なゾーンは国土の5%を占める。

 地震はカフカス、アルタイ、東シベリア、極東など山岳地帯や地殻変動プレートの継ぎ目で発生する。

 1952年のカムチャツカ沖の地震ではセベロクリリスクの町をのみ込む津波が発生した。1995年にはサハリン北部での地震によりネフチェゴルスクの町が壊滅した。

 

数字あれこれ

11万人
 1948年の旧ソ連のアシハバードでの地震による死者
4千億ルーブル
 1995年のネフチェゴルスクでの地震による損害
5%
 マグニチュード8~10の地震が起こりうるロシアの国土の割合
300以上
 ロシア極東地域で1年間に発生する身体に感じられる地震の数

 最近の調査は、地震活動が過小評価されていたことを示している。地震予知のメソッドは、いまだに編みだされていない。最近の例として、マグニチュード7に達した2012年12月のトゥバでの地震を挙げることができる。技術者たちは、構造の強度と耐性の向上を技術的処理の一つとみなしている。例えば、2014年のオリンピック開催地でやはり地震危険地域であるソチでは、スポーツ施設や高層ビルの計画的建設が進められている。

 ロシアの建築基準はM9のゾーンにおける16階以上のビルの建設を禁じているが、ソチには、28~30階建てのビルが建てられている。それらのビルは複合的な骨組みのシステムが用いられており、横揺れは横方向の鉄筋コンクリートの壁が、縦揺れは建物の正面壁に施された十字状の金属の筋交いが受け止める。

 ロシアでは、地震危険地帯に建造されるビルのために、最初から、補強板や特別のつなぎ材が用いられ、階数に制限が設けられている。

ロシアの地震動地図 =ガイア・ルッソ

 専門家らは、ロシアで近年盛んに建てられている高層ビルの安全性に不安を抱いている。ビルの構造のみならずエンジニアリング・システムの耐震も重要である。現代のビルは複雑なシステムの集合体となっている。地震の初期段階でそれらのシステムが破損すれば、建物からの避難は極めて困難になる。オレグ・ゴボルン地域発展相は次のような報告を行った。

 「2011年にはロシア地域発展省の要請に基づいて地震危険地域における新しい設計基準が作成された。その際には日本における建設の経験が用いられ、初めて二重水準の地震荷重の評価、ならびに、建造物の空間的数学的モデルのための現代的コンピューターテクノロジー利用の可能性を広げる改良メソッドが用いられた」。

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ロシアの地震

 ロシアでは免震構造による建設のテクノロジーの利用は始まったばかりである。地震危険地域における建物の安全確保のために、地震に強い特別の下部構造や階と階の間の「補強」となる特別のベルトも用いられている。

 また、建物の補強のために、バットレス(控え壁)、すなわち、均衡を作り出すことで構造の耐性を確保する垂直の壁の突出部分が利用されている。

 また、シベリアや極東では、建設資材のコストに大きくはね返る輸送上のデメリットが避けられないという問題に直面している。
2009~18年にかけて計画されている住宅耐性向上プログラムの資金の総額は797億ルーブル(約2400億円)である。