写真提供:permm.ru
ひとつ目のペルミ現代美術館の「コロナ・ゼムリ(地球コロナ)」展では、若き日本写真協会賞受賞者の作品が展示されている。ふたつ目のプレミエル映画館の「キオト(京都)」展では、写真家の高崎勝二氏が撮影した古都の風景が並ぶ。どちらも開催期間は2月28日まで。
「地球コロナ」展
「地球コロナ」展には、2007年から2009年にかけて日本写真協会賞の新人賞を獲得した、7人の写真家の作品60点以上が展示されている。7人はそれぞれ異なるスタイルとジャンルに属している。例えば石川直樹氏は探検家兼登山家で、異なる国々や冬の風景写真を撮影しているため、作者が日本人だとは気づかない。
吉村和敏氏も主にカナダで生活し、ヨーロッパ人を被写体としている。
佐藤信太郎氏は逆に、東京の標準的な集合住宅が立ち並ぶ地区を撮影しているが、人間はわからないように写っているか、またはごく小さく写っているだけの、幻想的な写真となっている。このような地区はロシアのベッドタウンにとても似ているが、ロシアよりきれいだ。
この写真展のキュレーターで、モスクワ現代美術展の最高責任者を務めるアンドレイ・マルトィノフ氏はこう話す。「これらの写真家の被写体はさまざまだが、どの作品も徹底した仕事で、テーマに対する強い責任感がある。こういう昔ながらの名人かたぎは、日本の伝統美術固有の特長でもある。日本人がプロジェクトに取り組み始めると、それに没頭する。写真はこのことをよく証明している」。
「地球コロナ」展はすでに、モスクワ、イルクーツク、その他ロシア国内の都市、ベルリンなどで開催された。
「キオト(京都)」展
「京都」展には、日本の権威ある写真家の一人、高崎勝二氏の写真が30枚展示されている。古都である京都の写真のみだが、そのエキゾチックさで見る人を満足させる。主要な名所・旧跡などの効果的な風景写真は、まさに誰もが愛する日本の姿で、高崎氏の写真が日本の”名刺”と考えられるのも偶然ではない。
この二展から、日本の視覚文化に焦点を当てたイベント「日本街」が始まる。主催者(在ロシア日本大使館、ペルミ「露日」友好協会など)は開催期間の今後3ヶ月間で、日本の文化を紹介する、興味深い展示会やテーマ別の夕べを順次開催していく。
*記事全文(ロシア語)
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