モスクワ最古の駅が最新に

=タス通信撮影

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今年前半、モスクワのレニングラード駅の改築工事が終了する。歴史的内装を再現しながら、サービス・システムを現代化し、レストラン街やブティックをつくる。

モスクワ市でもっとも古い鉄道駅であるレニングラード駅は、1849年に建設され、当時の皇帝ニコライ1世にちなみ、最初はニコラエフスキー駅と呼ばれていた。その後1917年10月に起こったボリシェヴィキ革命を記念し、1923年にオクチャブリスキー(10月)駅と改名された。現在のレニングラード駅という名称になったのは、1937年のことだ。この駅から発車する列車は、サンクトペテルブルク、大ノヴゴロド、フィンランドのヘルシンキ、エストニアのタリンに行く。

皇族専用室を再現 

これほどの長い歴史がありながら、改修工事が行われたのは過去に1934年の1回だけだ。現在の工事はまず19世紀に建設された建物から始まり、当時皇族が宿泊した皇族向けの部屋の様子を再現しようとしている。この部屋の内装は、ソ連時代の改修工事でほとんど変えられてしまった。

公開株式会社「ロシア鉄道」鉄道駅管理事務所連絡部門のドミトリー・ピサレンコ部長によると、改築工事の過程で建物の独特な装飾が再現されるという。「建物内部の天井のレリーフ装飾や皇族の部屋の歴史的装飾は、19世紀と同じものになる」。

「古い建物に新しい機能を」 

ロシアの建築会社「UBデザイン」のボリス・ウボレヴィッチ・ボロフスキー社長は、駅の内装の再現は良い考えだと話す。「ロシアの歴史的遺産の改築は現在活発に行われているが、この駅は最初の建物が歴史建造物であるため、優先的に行われるべきだ。レニングラード駅は、隣接するヤロスラヴリ駅やカザン駅とひとつの建築群となっていたことを、しっかりとふまえておく必要がある。また、サンクトペテルブルク(旧レニングラード)にあるモスクワ駅と統一された建築物であるため、それも変えてはならない。建築群を丸ごと保存し、古い建物に新しい機能を与えられたら、改築工事は成功したと言えるだろう」。

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改築以外にも、拡張や現代化が図られている。もうすぐ地下階には大きなスーパーマーケットがオープンし、1階にはレストラン街、2階には切符売り場、待合室、商店街ができる。また、完工後には2階層増え、屋根部分が屋上レストランになる予定だ。

将来的にはアート空間としての利用も 

「列車の本数が増えているため、駅に大きな負担がかかっている。敷地は広げられない可能性が高い。駅を街の中心部から郊外へ移設するという、より現実的な案がある。歴史建造物は、その建築的価値から、アート空間として利用することも可能だ。それが行われるまで、駅がより多くの乗客を受け入れ、より良いサービスを提供できるかどうかは、隣接する区域の交通問題をどう解決するかにもかかってくる」とウボレヴィッチ・ボロフスキー社長。

今回の改築では、乗客向けの新たな情報サービス・システムも整備される。ピサレンコ部長によると、拡張された駅で簡単に移動できるような、追加的な表示が設置されるという。また、どの表示もロシア語と英語の併記になる。